“バブバブ”龍谷大平安・市岡 完封「小学生くらいに成長できたかな」

[ 2016年3月27日 05:30 ]

<龍谷大平安・八戸学院光星>力投する龍谷大平安・市岡

第88回センバツ高校野球2回戦 龍谷大平安2―0八戸学院光星

(3月26日 甲子園)
 龍谷大平安・市岡が仁王立ちした。初優勝した2年前の選抜でも同じ2回戦で大勝した八戸学院光星との再戦。雪辱を狙う強敵を9回5安打無失点に抑え込んだ。08年4月の校名変更後、甲子園での初完封だった。

 「悪い面もあったけど素直にうれしい。気づいたら、ヨッシャー!とグラブを叩いていました」

 絶好調ではない。8回まで毎回走者を背負っても決定打を許さなかった。6、8回に迎えた2死一、二塁。伝令からの「思い切っていけ」の指示に背中を押され、恐れず左腕を振った。原田英彦監督から付けられたニックネームは「バブバブ」だ。1学年上の同じ左腕エースで「赤ちゃん」と呼ばれた高橋(現ヤクルト)よりも未熟という意味。堂々の投球を演じ、「小学生くらいに成長できたかな」と笑った。

 登録上は市岡が主将でもチーム内では同校史上初の橋本との“ダブル主将”。昨秋近畿大会準決勝、滋賀学園に喫した屈辱のコールド敗戦を糧に全員の堅守で粘投を盛り立てた。「2人の主将を周りが支えようという気持ちがある。団結を感じた」。成長を実感した通算98勝目に原田監督は感極まって涙ぐんだ。

 9回1失点だった初戦の明徳義塾戦に続く快投。観戦した母・しのぶさん(52)によると録画したドラマ観賞が趣味で、最近は深田恭子主演ドラマがお気に入りだという。自分が甲子園の主役候補に浮上したことに市岡はまだ気付いていない。(水口 隆博)

 ▼龍谷大平安・原田英彦監督(市岡について)力む時もあったけど、崩れなかった。粘り強さは秋からの成長。

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2016年3月27日のニュース