Rソックス本拠地も対象 市長が競技施設で噛みタバコ禁止の意向

[ 2015年8月6日 15:33 ]

レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パーク (AP)

 AP通信は5日、ボストンのマーティ・ウォルシュ市長(48)がレッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークを含む市内の競技施設において、噛みタバコの使用を禁止したい考えがあることを報じた。

 ウォルシュ市長はメディアの取材に対して「子どもたちのお手本となるべきスポーツ選手が露骨に噛みタバコを使用するべきではない」とコメント。また、噛みタバコは28の発がん性物質が含まれているが、「運動施設は人間教育や健康増進の場であって、がんを誘発させる場ではない」と同市長は口調を強めた。

 「噛みタバコでがんになると、想像以上に苦痛となるよ」。そう語り、ウォルシュ市長の意見に同調するのはカート・シリング氏(48)。メジャー通算20年間で216勝をマークした同氏は長年に渡る噛みタバコの使用が原因で今年初めに口腔がんと診断された。「食べ物を飲み込めなくなり、チューブで食事を摂ることになる。最悪だよ」。現在は解説の仕事の傍ら、学校を回って子どもたちに噛みタバコの危険性を伝える日々だ。

 噛みタバコの使用はマイナーリーグでは93年から完全に禁止され、メジャーリーグでも11年に結ばれた労使協定により、現在では選手、監督、コーチはインタビュー中での噛みタバコ使用は不可。ファンが球場にいるときは、ユニホームのポケットなどに噛みタバコを入れて携帯することすらできないことになっている。

 ウォルシュ市長の考えは青少年への影響を憂慮してのものだが、最近のカリフォルニア大学の研究調査では、米国の男子高校生の15パーセント近くは噛みタバコを使用しており、その使用者は一般学生よりも運動部に所属している学生の方が多いという。もし、同市長の考えが法案化され、市内の競技施設では噛みタバコ禁止となれば、米国ではサンフランシスコに次いで2例目となる。

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2015年8月6日のニュース