江越2度目猛打賞!新人では04年の鳥谷以来 同じ鉄人ロードを…

[ 2015年8月6日 11:54 ]

<広・神7回1死一塁、江越は中前打を放つ

セ・リーグ 阪神8-2広島

(8月5日 マツダ)
 鳥谷さんと同じ鉄人ロードを歩む! 阪神・江越大賀外野手(22)が5日の広島戦(マツダ)で3安打1打点。新人年での2度の猛打賞は阪神では04年の鳥谷以来で、夏の長期ロード中に定位置奪取に近づく過程も同じ。若虎の活躍でチームは連敗を3で止め、ヤクルトを抜いて2位に浮上した。

 広島の夜に響き渡った快音―。猛虎の勝利を決定づける3点目は江越がもたらした。

 「とにかくランナーを進めようと思っていた。打球が良いところに飛んでくれた」

 体に残る心地よい疲労感に満たされながら、思い返したのは4回。先頭の新井が左翼への二塁打で出塁し、好機で打席へ。先発・中村恭の前にカウント1―2と追い込まれるも、4球目の外角スライダーを巧打した。打球は右翼線へと伸びる長打となり、新井が悠々と生還する適時二塁打。「球種どうこうじゃなく、来た球を打つという意識でした」と会心の表情を見せた。

 この日、3安打を生んだ江越のバット。この“相棒”にたどり着いたのは6月18日のウエスタン・リーグの中日戦(鳴尾浜)で梅野が使用したものを借りたのがきっかけだ。「バランスが先端にあるのが好きなんです。ヘッドが効くんで。今のやつはかなり良いですね」と愛着たっぷりだ。

 施設や環境も格段に向上した現在、道具への意識は大学時代から一変した。「大学時代は重ければ打球が飛んでいくし、それでいいかなと思って選んでいたので」。すべてはまだまだ発展段階―。それだけに道具変更にためらいもない。「良いものは迷わずにすぐ試してみます。今の段階で色々と固めたくないというのもあるし、色々と勧められたのは試しますね」。どん欲とも言える吸収力の高さが、成長を加速させている。

 この日は、第1打席に二塁への内野安打を記録し、7回の第4打席には締めの中前打で2度目の猛打賞。「追い込まれて相手もボール球を振らそうとしてくる。そこで浮いてきた球をしっかりとらえられるよう1球1球大事にしていきたい」

 さらに鉄人の系譜への道しるべも浮かび上がる。この日1563試合連続出場を達成した鳥谷。偉大な先輩は04年8月5日の広島戦から20試合連続出場を果たし、一気に遊撃のレギュラーをたぐり寄せた。一方の江越はこの日で12試合連続出場―。比べるのは早計過ぎるかもしれないが、奇しくも同じ日に同じ相手との一戦で躍動した背番号25。阪神の新人選手が1年目で2度の猛打賞は、その鳥谷以来。夏の長期ロードの中で、「鉄人ロード」にも足を踏み入れようとしている。(久林 幸平)

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2015年8月6日のニュース