沢村 体調不良で100球先発も万全強調「いい調整」

[ 2012年6月2日 06:00 ]

子供たちと握手をして引き揚げる沢村

 2日のオリックス戦(京セラドーム)に先発する巨人・沢村に、異例の100球制限が課された。甲子園室内での前日調整を見届けた川口投手総合コーチは、風邪による体調不良の影響が残っていると判断した。

 「まだリリースに本来の力強さがない。100球メドで、6回1失点くらいならいい。本人は完投したいだろうが、直接言いますよ」

 沢村は前回5月26日のロッテ戦(QVCマリン)で今季自己最短の5回4失点KOを喫した。登板後、風邪をひいていたことを明かしたのが、川口コーチだった。中6日のマウンドとなるが「風邪をひくのは疲れがきたということ」と長いシーズンを見据え、無理はさせない方針だ。

 ただ、沢村自身は「はい、そうですか」と簡単には引き下がる男ではない。前回登板後も含めて、自らは一度も「体調不良」とは口にしていない。1週間の調整期間を与えられる先発投手としての強い責任感がそうさせる。「体調も万全だし、粘っていければ。この1週間はいい調整ができた」と歯を食いしばった。オリックス戦は昨季は2試合に登板し0勝1敗、京セラドームも今オープン戦で6回4失点と相性は良くないが「スケールズも入ったし、特に李大浩(イデホ)には気をつけたい」と新戦力封じのイメージも頭に描いている。

 交流戦を首位で折り返した巨人だが、原動力となったのは3戦3勝の杉内、内海の左腕2人。セ・リーグ初の優勝には3本柱の一角を担う沢村の力が不可欠だ。2日にも交流戦優勝マジック11が点灯する一戦。病み上がりの状態を、意地がどこまで上回れるか。

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2012年6月2日のニュース