ロッテ“頑張ろう!千葉”被災小学校など訪問

[ 2011年3月29日 06:00 ]

大型クレーンも登場して急ピッチで修復が続くQVCマリン

 ロッテは開幕前に、東日本大震災で被害を受けた千葉県内の小学校などを訪問することを決めた。ロッテ選手会の発案を球団もバックアップ。西村監督、コーチらも賛同しており、4月12日の開幕前に、県内の被災者に勇気を届ける。

 「千葉も被災地。僕らでやれることを見つけようと考えていた。地元球団として何かお手伝いしたい」と選手会長のサブローは真剣な表情で訴えた。今回の震災で旭市は津波の被害を受け、液状化現象が起きた浦安市では今も断水が続いている。声援を送ってくれる地元の方への恩返し、震災でショックを受けた子供たちの笑顔を取り戻したい。それがナインに共通した思いだった。

 石川晃球団運営本部長は「日程としては8日から10日あたり。チームグッズや、お菓子を持って行くなどいろいろ考えています」と説明。今季の本拠・QVCマリンの試合では、電光掲示板に「がんばろう日本!がんばろう千葉!」のメッセージを表示することも検討していく。ロッテ選手会ではシーズン中も活動を続ける方針で、開幕が遅れたことで過密日程となるが、合間を縫って1校でも多くの小学校に足を運んでいく。

 地元・千葉出身の福浦は「被害に遭われた方のために、少しでも協力できたらいい」。チームスローガン「和」の精神を今こそ発揮する。

 ≪バキュームカー出動≫地震の影響で本拠・QVCマリンでは下水管が破損。石川晃球団運営本部長は、開幕戦までに復旧が間に合わない場合でも対応可能との見解を示した。「平日のデーゲームだったら、バキュームカー3台で対応できる。県、市に任せてあるので大丈夫です」。当初は仮設トイレ設置を検討していたが、被災地にトイレが不足している現状に配慮して取りやめていた。

 ▼千葉県の震災被害 九十九里浜東端にある旭市飯岡地区から匝瑳市境にかけての沿岸部では、2メートル以上の津波が押し寄せて死者12人、行方不明者3人が出た。市原市の精油所では大規模な火災が起こり、10日後の21日に鎮火。6人が重軽傷を負ったほか、26基のタンクのうち15基に損傷がみつかった。また、浦安市では約4分の3の地域で砂泥が噴出し、地面が波を打つなどの液状化被害が発生。上下水道が大きく破壊され、現在でも約4000世帯で断水が続いている。ビルの周囲や地面が沈み込んで生じた段差や亀裂の影響で、いまだに営業再開ができない店舗も多数。

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