17年ぶり屈辱…松井、代打の代打で出番なし

[ 2010年9月10日 06:00 ]

八回、代打を送られベンチに戻った松井はナインと大笑い

 【エンゼルス4-3インディアンス】エンゼルス・松井が、17年ぶりの屈辱を味わった。3―2の8回1死で代打登場。ところが、投手が左腕R・ペレスに代わったため、打席に入る前に右打者のケンドリックが代打の代打に送られた。

 「びっくりということはない。十分考えられますから。チームが勝つために選ぶ戦術なんだから、それは別に大丈夫ですよ」。つとめて冷静に話したが、巨人1年目の93年5月16日広島戦以来の体験は、チーム内の厳しい立場をあらためて浮き彫りにした。
 ソーシア監督は「相性を考えてケンドリックの方がいいと考えた。その後、彼が二塁を守るということもあった」と説明した。しかし、松井は前夜R・ペレスから中前打を放っている上、大リーグ公式サイトは8月14日以降の打率・403は同期間でア・リーグ3位と伝えている。好調でもバットを振らせてもらえなければ…。
 試合は延長16回、4時間57分の死闘の末、マシスの右犠飛でサヨナラ勝ち。歓喜の輪にいなかった松井は「ベンチ裏にいた。(加わるのが)遅いと情けないからやめておきました」。悔しさを押し殺すように、明るく振る舞っていた。

 ◆前回の代打の代打 93年5月16日広島戦(広島)で、巨人は0―7で迎えた9回に5点返し、なお2死一塁の好機。ここで長嶋監督は代打に松井を送ったが、広島が右腕の秋村から抑えの左腕・大野にスイッチしたため代打の代打として大久保を起用した。大久保は見逃し三振で試合終了。

続きを表示

2010年9月10日のニュース