おかわり完全復活!夫人の誕生日に2連発

[ 2010年9月10日 22:02 ]

7回、逆転3ランを放った西武・中村(中央)とポーズをとる片岡(右)、フェルナンデス

 【西武12―8ロッテ】西武の中村は、記念日を忘れない男だ。そして、大事な試合も。右ひじの手術から復帰してから戻らなかった感覚が、愛妻のひと言と、連敗が許されない一戦の極度の緊張感で研ぎ澄まされた。

 七回だ。1点差に迫り、なおも2死二、三塁。2球で追い込まれたが、外中心で誘う小野のボール球を見極めた。そしてフルカウントから根負けしたように浮いた球を見逃さない。打球は左中間席に消える、逆転の3ラン。ベンチ、スタンドはお祭り騒ぎに包まれた。
 「完ぺき。冷静で、届く球はいこうと思っていた」。ナインを勇気付けた、六回の18号同点ソロに続く2打席連続アーチ。不振が続いて5番に降格しただけに、「打てて良かった」と、復帰後初の“おかわり”を誇らしげに振り返った。
 特別な日だ。この日は夫人の誕生日だった。プレゼントの希望を聞くと「本塁打を打って」と言われ、「ことしも打ちたかった」。有言実行の一発は、これで3年連続とあきれるほど勝負強い。
 4点差の劣勢をはね返した一戦を、「気持ち、気合、意地が凝縮していた」と渡辺監督は絶賛した。早ければ11日、待ちに待った優勝マジックが点灯する。

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2010年9月10日のニュース