200安打に近づくイチロー 敵はマリナーズの“歴史的貧打”

[ 2010年9月10日 14:32 ]

 マリナーズのイチローが200安打に近づいている。公式戦22試合を残した時点であと17本。今季ここまで1試合平均約1・31安打のため、単純計算では故障などのアクシデントがなければ24日(日本時間25日)のレイズ戦あたりで到達することになる。しかし、ことしに限っては、まだ予断を許さない。マリナーズの歴史的貧打がその理由だ。

 9日現在のチーム出塁率は3割。もし残り試合で3割を下回ると1973年に指名打者制度が採用されて以来、162試合消化では初めて出塁率2割台のチームとなる。この不名誉記録が現実になるかどうかはさておき、できるだけ多くの打席に立ちたいイチローにプラス要素はない。

 さらには今後の対戦チーム状況が安打増の逆風にもなりうる。リーグ防御率1位アスレチックスと4試合、同2位レイズと3試合、11年ぶり地区優勝が濃厚なレンジャーズとは6試合が残る。質の高い投手たちとの対戦が増えることが予想され、ますますイチローが多くの打席に立てない可能性が高くなる。

 今季も200安打に届けば10年連続。達成回数10度は通算最多安打記録保持者のピート・ローズと並ぶ。日米通算3500安打にもあと9本と迫っている。だが快挙への道のりは決して楽観できない。(共同)

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2010年9月10日のニュース