日立製作所 比嘉が7回零封!4年ぶり初戦突破

[ 2009年8月22日 06:00 ]

<三菱自動車岡崎・日立製作所>三振を奪いマウンド上で雄叫びをあげる日立製作所先発・比嘉

 【日立製作所7―4三菱自動車岡崎】第80回都市対抗野球(スポニチ後援)は東京ドームで21日に開幕、1回戦の3試合が行われた。2年連続30度目の出場の日立製作所は、先発した比嘉幹貴投手(26)が7回5安打無失点と好投。打線も爆発して4年ぶりの初戦突破を果たした。また、ホンダ熊本、三菱重工長崎もそれぞれ2回戦進出を決めた。

 一塁側から右翼席まで埋めた大応援団の凱歌(がいか)が地鳴りのように響き渡った。4年ぶりの白星で頂点に達したボルテージは止まるところを知らなかった。「応援団の力が心強かった。今年は日立市制施行70周年。出場も30度目。節目で勢いに乗りたい」。07年の監督就任後、東京ドーム初勝利を手にした鈴木監督の感慨もひとしおだ。
 社会人5年目の右横手右腕、比嘉が好投。最速144キロの直球に90キロ台のシンカーと緩急差約50キロをつけて三菱自動車岡崎を翻ろうした。走者を背負っても直球を見せ球に、2種類のシンカーで後続を断った。7回5安打無失点8奪三振。打線の大量援護もあって、チームを05年8強入り以来の勝利へと導いた。
 沖縄・コザでは無名だった比嘉は千葉県大学リーグの国際武道大でリーグ通算29勝。自信を持って入社したが、都市対抗で勝てずに過去0勝3敗。関係者から「ドームで勝てない投手」と冷ややかな言葉も聞かされたこともあったが、これで帳消しだ。26日の2回戦は沖縄電力が相手。「沖縄出身の男が、沖縄のチームを倒すのもいいでしょう」と不敵に笑った比嘉。重圧から解放されたエースが古豪を初の頂点へと押し上げる。

 ≪三菱自動車岡崎 出直します…痛恨の5回2失策≫三菱自動車岡崎は5回までに0―7と一方的な展開に川口監督は「力負け。うち本来の戦いができなかった」と2失策が絡んだ5回の6失点を悔やんだ。9回に斎藤の3ランなどで4点を返したが時すでに遅し。「選手たちは本当の悔しさを知ったはず。うちは若いチームなのでもっともっと鍛えて出直します」と指揮官はナインに期待していた。

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2009年8月22日のニュース