【バレー女子】荒木絵里香さん総括 細部、精度にこだわり組織力の厚みを

[ 2025年9月8日 08:06 ]

バレーボール女子世界選手権   日本 2ー3 ブラジル ( 2025年9月7日    タイ・バンコク )

<日本×ブラジル>34得点と奮闘した佐藤(中央)。左は石川、右は福留(AP)
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 3位決定戦が行われ、日本はブラジルに2―3のフルセットの末に敗れ、2010年大会以来、15年ぶりのメダル獲得はならなかった。今季からフェルハト・アクバシュ監督(39)が就任し、“新生ニッポン”として臨んだ今大会。アウトサイドヒッターの佐藤淑乃(23=NEC川崎)がチーム最多の34得点と奮闘も、パリ五輪銅メダルの強豪に一歩及ばなかった。今大会を元日本代表主将の荒木絵里香さん(41)が総括した。

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 3位決定戦のブラジル戦は2セットダウンからの巻き返しを見せてくれた。ポイントは第3セットにセッターを関選手から中川選手に替えたこと。良い流れができ、石川選手、佐藤選手のポジションも入れ替えたことで当たりも良くなった。そして佐藤選手が大爆発し、エースとして一つ頼もしさを見せてくれた。

 新体制でネーションズリーグ、世界選手権を終えた。アクバシュ監督は選手たちに「ミスを恐れず、アグレッシブにプレーを」と常々言っている。「リラックス」「エンジョイ」と前向きな言葉で送り出し、タイムでも具体的な指示を伝えていた。選手がやりやすい環境や空気感が見られ、アップゾーンでの雰囲気の良さが結果につながっていると思う。

 佐藤選手はスタメン1年目で成長している。アウトサイドヒッターは秋本選手、北窓選手がさらに成長していくと選手層の厚さにつながる。海外挑戦する秋本選手は高さとスキルは素晴らしい。今のアウトサイドは石川選手、和田選手、佐藤選手と3枚が軸。そこに必要なピースになっていくと思う。

 メダルには届かなかったが、トルコ、ブラジルと世界トップの2チームとしっかり戦えたこと自体が進化だと思う。3位決定戦で、あのような試合ができたことは素晴らしい。ただ、勝ちきれるかは近いようで大きな壁になる。トルコ、イタリアにはフィニッシュに持っていけるオポジットのエースがいるが、日本には和田選手が高い得点能力を発揮しながらも1メートル90を超える大砲がいるわけではない。全体的な技術、質を高め、細部や精度にこだわることが必要だと思う。チームとして組織力の厚みを増してほしい。私はミドルブロッカーだったので、ミドル陣の得点力、存在感のプラスアルファに期待したい。

 来年はロサンゼルス五輪につながるアジア選手権がある。今後は別々のチームに戻るが、日本代表として世界と戦う時にどういう動きをするか頭に置いてプレーしてほしい。ここからまた、五輪切符を懸けた戦いが始まる。代表活動は終わるが、所属チームでもそのことを意識してほしい。
 (元日本代表主将、クインシーズ刈谷チームコーディネーター)

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