一山本 勝ち越し1号で2年ぶり単独首位 取組前に大仕事「腕がぷるぷる」太刀持ちで「身が引き締まった」

[ 2025年7月22日 04:15 ]

大相撲名古屋場所9日目 ( 2025年7月21日    IGアリーナ )

<名古屋場所・9日目> 豪ノ山(右)を引き落としで破る一山本 (撮影・亀井 直樹)
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 人気力士の平幕・一山本が豪ノ山を引き落としで破り、8勝1敗で勝ち越し一番乗りを果たした。霧島ら他の1敗力士はそろって敗れたため、11勝を挙げて敢闘賞を獲得した23年九州場所9日目以来の単独首位。波乱含みの場所で目が離せない存在になった。新横綱・大の里は小結・高安を寄り切って7勝目。大関・琴桜は金峰山に寄り切られて5勝4敗となった。一山本を追う1敗は大の里、霧島ら7人。

 大勢の報道陣に囲まれた支度部屋。混戦場所のトップに立っても明るいキャラの「一山本ワールド」は全開だった。左右から同時に質問が飛ぶと「僕は聖徳太子ではないですから」と返し、周囲を爆笑の渦に巻き込んだ。

 勝ち越しが掛かった相手は中大の後輩・豪ノ山。突っ張りを受けながらタイミングよく右喉輪を引くと相手が前に落ちた。新会場での幕内勝ち越し第1号となり、自身2度目の単独首位。「引く形になったけど勝てたので良かったです」と充実した表情を浮かべた。

 この日は取組前に「一仕事」をこなした。結びで大の里と対戦の高安に代わり横綱土俵入りで太刀持ちを務めた。初めての大役は、太刀を真っすぐ持つことができず「腕がぷるぷるしてやばかった」と明かすが「身が引き締まった」と気持ちを高ぶらせ、給金相撲を制した。

 好調の要因を聞かれると「前に出る相撲が取れている」と力強く答える。1メートル88の長身を生かした突き押しがトレードマーク。以前は幕内上位で全く通用しなかったが、今年の春場所、豊昇龍らを撃破するなど地力強化。師匠の放駒親方(元関脇・玉乃島)は「自分の力が通用するという手応えをつかんだのが大きい」と分析する。

 大学卒業後に北海道福島町役場勤務を経てプロ入りした異色派。6月には故郷の岩内町に帰り「地元の期待を感じた」という。数々の名力士を輩出する「相撲王国」北海道も91年春場所の北勝海(現八角理事長)を最後に優勝から遠ざかっている。「その話はまだ早い」と無欲を強調するが、かたくなな表情は決意の裏返しにも感じられた。 (黒田 健司郎)

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