テーマは立ち合いの厳しさ 大器・大の里がデビュー2場所目に向け充実の調整

[ 2023年6月30日 16:40 ]

名古屋場所に向け友風と稽古する大の里
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 将来を嘱望されている大相撲の幕下・大の里(23=二所ノ関部屋)が初めての地方場所で順調な調整を続けている。デビュー2場所目となる名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)に向け、30日は愛知県安城市の二所ノ関部屋で十両・友風、幕下・高橋、龍王、花房と申し合い稽古で9勝4敗。

 1メートル92、170キロ台の恵まれた体格を生かした激しい当たりからの体圧で圧倒する取り口に加え、友風にはもろ差しになって寄って出るなど盤石な攻めも披露し「偉大な親方からしっかりアドバイスをいただき、本当に毎日幸せですね」と充実した表情をのぞかせた。

 2年連続のアマチュア横綱などの実績をひっさげ、夏場所は幕下10枚目格付け出しで初土俵を踏んだ。最初の相撲は敗れたが、その後は持ち前の馬力を生かして6連勝。名古屋場所は東3枚目まで番付を上げた。所要2場所での十両昇進がかかるなか、夏場所の相撲内容を見直し、課題を持って日々精進している。

 「立ち合いの厳しさと土俵際に頭を下げないこと。それを意識して取り組んでいます。先場所負けた残像を忘れず頑張りたい。(夏場所は)アマチュアの癖が抜けきれず立ち後れたこともあった。踏み込みがまだ危ういところもありますが、相手との駆け引きでなく、根こそぎもっていく自分のスタイル。しゃにむに前にでること意識しています」

 初めての地方場所。名古屋も初めてだが、25日に相撲列車で名古屋入りしたときに大勢の地元ファンから盛大に迎えられた。「僕のこと知ってくれる人がたくさんいた。ありがたいと思って頑張りたい」。番付発表後には師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)に胸を出してもらった。第72代横綱の重さを存分に体感し「かわいがってもらいました。いい経験になったいうか、すごい感謝しまています」と恐縮する。

 幕下上位は十両昇進を狙う力士が目の色を替えて臨んでくる。激しい出世争いが待っている、角界期待の大器は「欲を出ると負けしてしまう。その日の取組に集中すること」と無欲を強調する。「残り1週間。夏場所のいいところは継続し、悪かったことは修正してケガなく場所を迎えたい」と名古屋の熱き戦いを見据えた。

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