林享氏 100Mに適した泳ぎの改善見られた松元 2種目で世界戦える

[ 2023年4月7日 04:50 ]

競泳日本選手権第3日 ( 2023年4月6日    東京アクアティクスセンター )

<第99回日本選手権水泳競技大会 3日目>男子100メートル自由形決勝で優勝を果たした松元(右)は、レース直後に3位の中村と握手を交わす(撮影・河野 光希)
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 【林享の目】松元は前日の200メートル自由形からの勢いに乗っていた。本来は後半に追い上げていくタイプだが、前半50メートルの入りが22秒台(22秒96)で、後半も24秒89と25秒を切っている。日本記録は難しいと思っていたが、私の予想を上回ってくれた。

 普段なら「松元だ」と分かるくらい大きくゆったりしたテンポで泳ぐが、この日は短距離のスペシャリストである塩浦慎理かと思うほどテンポが速く、逆に目立たなかったほどで、100メートルに適した泳ぎの改善が見られた。昨秋の英国留学で重い重量でのウエートトレーニングに取り組んだと聞くが、水をキャッチして引く際の瞬発力につながっている。昨年よりも体格も大きくなっている印象だ。

 100メートル世界記録保持者のドビド・ポポビチも元々は200メートルが得意な選手だったが、スピードを付けて昨年の世界選手権では2種目を制した。松元も同様の進化をたどれば、両種目で世界と戦える可能性がある。(92年バルセロナ五輪100メートル平泳ぎ4位、東海学園大監督)

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2023年4月7日のニュース