魁禅が三段目優勝 腰の大ケガ乗り越え「完全復活」へ 師匠の助言で腹筋を強化

[ 2023年1月20日 14:47 ]

大相撲初場所13日目 ( 2023年1月20日    東京・両国国技館 )

<大相撲初場所13日目>若ノ勝を押し出しで破った魁禅(右)(撮影・西海健太郎)
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 三段目優勝を懸けた全勝対決は、魁禅(29=浅香山部屋)が若ノ勝(19=常盤山部屋)を破って7戦全勝で自身初の各段優勝を決めた。

 立ち合いからは先に攻められる展開だったが、相手が引いてきたところで形勢逆転。「自分の形にはなれなかったけど勝ててよかった」と振り返るように、得意の右四つではなく前に出て押し返して勝負を決めた。

 腰のケガから「完全復活」を目指す。昨年2月の稽古中にぎっくり腰を発症。自己最高位の東幕下31枚目で迎えた昨年春場所で負け越してから3場所連続で全休した。椎間板ヘルニアが2つできており、足のしびれなどの症状が1カ月以上も続いたという。6月に手術し、その後は師匠の浅香山親方(元大関・魁皇)の助言でリハビリしながら腹筋を鍛えた。「腹筋を鍛えるようになってから相撲の内容が良くなっている実感はあります。体のバランスが取れるようになった」と効果を実感。序二段から再出発となった先場所は6勝1敗で大きく番付を戻した。

 今年の正月に書き初めで書いた言葉は「完全復活」。しっかりケガを治し、自己最高位更新を目指していく。


 ◇魁禅 拓海(かいぜん・たくみ)本名=前田拓海。1993年(平5)7月29日生まれ、鹿児島県大島郡徳之島町出身の29歳。樟南高、朝日大を経て浅香山部屋に入門し、16年春場所で初土俵。1年で幕下に昇進した。最高位は東幕下31枚目。1メートル77、143キロ。

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2023年1月20日のニュース