【高校ラグビー】報徳学園いざ3冠へ “リーチ2世”高校日本代表候補・石橋が導く

[ 2022年12月30日 06:00 ]

報徳学園・石橋チューカ

 第102回全国高校ラグビー大会(花園)のシード13校が、30日の2回戦から登場する。高校3冠を狙うAシードの報徳学園(兵庫)は高鍋(宮崎)と対戦。日本代表リーチ・マイケル2世の呼び声高い高校日本代表候補のNo・8石橋チューカ(3年)が攻撃の要だ。大会通算100勝を誇るBシードの常翔学園(大阪第1)を率いるのは同校初の女性指揮官、平池三記監督(53)。尾道(広島)との初戦に挑む。

 史上4校目の高校3冠を狙う報徳学園にあって、突破役を担うのが高校日本代表候補のNo・8石橋だ。1メートル88、94キロの体格で50メートルを6秒2で走る。W杯で日本代表主将を2大会連続で務めたFWリーチ・マイケル2世の呼び声高い逸材だ。春の選抜大会、夏の7人制大会に続く頂点に向け「持ち味はスピードと運動量。誰にも負けず、チームを引っ張りたい」と意気込む。

 ナイジェリア人の父と日本人の母との間に生まれた。兄、姉とともに母・淳子さんに女手一つで育てられ、高校入学後はOBで元日本代表の高木重保さんの実家に下宿。「おばあちゃん」と慕う高木さんの母、佐代子さんと2人で暮らす。パワーアップを図るため、朝は餅5つを入れた雑煮を作ってもらい、入学時に75キロだった体重は20キロ近く増えた。

 報徳学園に誘ってくれた泉光太郎コーチらも含め、感謝は尽きない。「母、おばあちゃん(佐代子さん)、報徳に誘ってくれた泉さんたちに恩返しがしたい」。決意を胸に秘め、まっすぐなまなざしで未来も見据える。「将来はプロのラグビー選手になって、日本代表になって、母に良い姿を見せたい」。規格外のプレーで花園を沸かせる。 (西海 康平)

 ◇石橋チューカ(いしばし・ちゅーか)2004年(平16)4月10日、米ニューヨーク州生まれ、兵庫県姫路市育ちの18歳。姫路RSでラグビーを始め、兵庫県RSを経て報徳学園に入学。昨年度はロックとして花園に出場し3回戦で敗退。昨年から高校日本代表候補。1メートル88、94キロ。No・8。好きな選手はイングランド代表ロックのマロ・イトジェ。

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