箱根“2強”ともに2区にエース投入 3冠狙う駒大は田沢、連覇目指す青学大は近藤

[ 2022年12月30日 04:45 ]

駒大・田沢(左)と青学大・近藤
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 来年1月2、3日に行われる第99回箱根駅伝の区間エントリーが29日、発表された。チーム史上初の3冠を狙う駒大は7月の世界選手権1万メートル代表の学生最強ランナー・田沢廉(4年)を花の2区に起用。「ピース大作戦」で2連覇を目指す青学大も、2区に大黒柱の近藤幸太郎(4年)を投入した。各校の有力選手が集結する花の2区に、優勝候補2校は主役を置いた。

 駒大の大八木弘明監督(64)は「エースはエース区間を走らないとしょうがない。本人は(希望は)3区とか言っていましたが、駒大はエースがエース区間を走る」と強調した。「往路重視」と語るメンバーの中でも、3年連続の2区となる大黒柱の役割は重要だ。「最後なので、気持ちも含めて良い走りで終わりたいと思う。本人も覚悟していた」と指揮官。一時、体調を崩したが、現在は準備万全。快走の雰囲気を「だいぶ感じる」ようになったという。2区は1年時に区間賞。それ以来の名誉をつかめば、3冠に大きく近づく。

 青学大は、日本インカレ5000メートル2連覇の近藤を配置した。田沢と駅伝での直接対決は4連敗だが、いずれも惜敗。平和と2連覇を掛け合わせた「ピース大作戦」を発令した原晋監督(55)は「近藤は権太坂と最後の戸塚の坂をマネジメントして1時間7分前後で、集大成として楽しんで走ってほしい。一人一人が持ち味を出せば、おのずと優勝は見えてくる」と語る。

 近藤は前回も2区で優勝への道筋をつくる力走を見せており、今回も近藤の走りが鍵を握る。指揮官は「6回優勝したデータも経験値も踏まえ、これまでにない仕上がりとなっている」と自信。駒大の3冠か、青学大の2連覇か。一騎打ちの舞台は整った。

 ≪2強に待った!上位校煙幕オーダー≫2強を追いかける上位校が“煙幕オーダー”を敷いた。前回2位の順大は、3000メートル障害東京五輪7位の三浦が補欠。前回5位の東京国際大は2、3区の区間記録を持つ最強助っ人のビンセントではなく、4区にムセンビがエントリー。留学生は1区間に限られるため、2枚替えの可能性もある。前回1区区間賞でMVPの中大・吉居大も補欠に回った。各チーム指揮官の当日変更での采配にも注目が集まる。

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2022年12月30日のニュース