金城梨紗子 5年ぶり4度目V!出産から7カ月、逆転で頂点

[ 2022年12月24日 04:55 ]

女子59キロ決勝、優勝し賞状の名前を指差す金城(撮影・木村 揚輔)
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 レスリングの全日本選手権第2日は23日、東京・駒沢体育館で行われ、非五輪階級の女子59キロ級で、五輪2連覇中の金城(旧姓・川井)梨紗子(サントリービバレッジソリューション)が決勝で坂野結衣(警視庁)を4―1で下し、5年ぶり4度目の優勝を果たした。今年5月の第1子出産から約7カ月という異例のスピードで日本一返り咲き。来年は東京五輪を制した57キロ級に戻す予定で、満を持して24年パリ五輪へチャレンジする。

 母・初江さんに抱かれた愛娘が見守る前で、金城が5年ぶりの頂点に立った。決勝は第1ピリオドに1点を先行される苦しい展開も、第2ピリオドの残り1分40秒、背中を取って逆転。終了間際にも加点して勝負を決め、「勝つ負ける以前に、よく戻ってきたなと思う。出産前よりも多くの人に支えられてレスリングができている」としみじみと語った。

 帝王切開で出産した体はまだ本来の力を取り戻していないが、3―2と接戦になった初戦を「ギリギリというより、1点差だが1点の重みは私の方が知っている」と語るなど、勝負勘に衰えはない。満を持して57キロ級に戻す23年に向けて、「(五輪を)出産して目指すのは、私にしかできない。うれしいこと」と喜びを力に変え、まずは3連覇への挑戦権をつかむ。(阿部 令)

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2022年12月24日のニュース