小平智 ウッズ流で4年ぶり日本ツアーV王手!自称タイガー“オタク”がYouTubeで勉強

[ 2022年12月4日 04:43 ]

男子ゴルフツアー 日本シリーズJTカップ 第3日 ( 2022年12月3日    東京都 東京よみうりCC=7023ヤード、パー70 )

18番、ホールアウトし、キャディー(左)とグータッチする小平(撮影・藤山 由理) 
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 日米通算8勝の小平智(33=Admiral)が4バーディー、1ボギーの67と伸ばし、通算11アンダーで単独首位に立った。18年の今大会以来、4年ぶりとなる日本ツアー8勝目を狙う。2打差の通算9アンダー2位には出水田大二郎(29=TOSS)とB・ケネディ(48=オーストラリア)が続いた。

 「自分の一打一打に集中すること」が小平の今のテーマだ。33歳、いい意味で一喜一憂はしない。前半8ホールは全てパー。ただ焦ることはない。9番でエッジから8メートルをパターでねじ込みバーディーを先行させ、16番では10メートルを沈めてスコアを伸ばす。アイアンショットの距離感に不満を残しつつも、要所で勝負強さを発揮した。

 「この3日間落ち着いて回れているのは合格点。そこまでバーディーチャンスにはついていないけれど、ロングパットのタッチは合っている」

 18年4月のRBCヘリテージで米ツアー初優勝を飾り、12月にこの大会を制して日米通算8勝目。主戦場を米国に移したが、以降は優勝がない。これまでは周囲のスコアを見て「いくつ伸ばさないと」と焦り、知らぬ間に自身にプレッシャーをかけていた。本格参戦12年目の今年、YouTubeでタイガー・ウッズの動画を見て考えを改めた。「一打一打、その場面に集中すると言っていた」。自称タイガーおたく。精神面での落ち着きは当然、プレーにもいい影響をもたらしている。

 直近2戦はいずれもトップ5。さらに優勝経験のある舞台となれば前のめりになりがちだが、「優勝は意識せずに」と淡々と語った。ただ、胸の内に秘める思いはある。父・健一さんが闘病中。「おやじに優勝を見せてあげたい」。体調次第では、三鷹市の実家から最終日に会場に来てくれるそう。4年ぶりの勝利を届けるためにも、残り18ホール、目の前の一打と向き合う。

 ≪遼 後半崩れ11位後退≫ 8位から出た石川は69と伸ばしきれず11位に後退した。快調に前半で3つ伸ばしたが、15番パー3で第1打が左奥にオーバーするなどダブルボギー。「全体的には悪くなかったけど苦しくなった。本当に悔しい」と唇をかんだ。首位とは6打差に広がった。「最終日最終組に近い位置という理想が打ち砕かれて、メンタル的にきている。これが明日のプレーに支障が出るか出ないか良い機会」と切り替えを期した。

 ≪出水田バーディー締めで2位≫ 出水田が4打差8位からこの日ベストの65をマークし、2位に浮上した。名物ホールの最終18番では、5メートルのスライスラインを沈めてバーディー締め。「最高です。パッティングがこの3日間、イメージ通り打てているので助けられている」とうなずいた。初優勝した18年以来の勝利をつかむべく、2打差を追う最終日。29歳は「自分の調子やメンタル的な部分も安定している。楽しみながらやっていきたい」と力を込めた。

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