菅沼 バンカー作戦成功 7番2打目わざと入れてバーディー「すっごい難しいので、いっぱい頭使いました」

[ 2022年10月1日 04:12 ]

女子ゴルフツアー 日本女子オープン第2日 ( 2022年9月30日    千葉県紫CCすみれC=6839ヤード、パー72 )

10番、ティーショットを放つ菅沼菜々(撮影・西尾 大助)
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 首位と5打差の9位から出た菅沼菜々(22=あいおいニッセイ同和損保)が4バーディー、3ボギーで71と伸ばし、通算1アンダーの2位に浮上した。通算2アンダーで首位に立つ木村彩子(26=富山常備薬)とは1打差。全米女子アマチュア選手権覇者の馬場咲希(17=代々木高2年)は連日の73で通算2オーバーとし、アマチュア勢トップの15位で決勝ラウンドに進んだ。

 1打差2位に浮上した菅沼の躍進の裏には、巧みなマネジメントがあった。「すっごい難しいので、いっぱい頭を使いました」。後半7番パー5、フェアウエーからの第2打。1Wの“直ドラ”で狙ったのは、グリーン手前のバンカーだった。

 意図的に配置されたハザードの一つ、バンカーにあえて入れた。ピンまでは約30ヤード。得意な距離のバンカーショットを生かす積極策。狙い通りに第3打を3メートルにつけてバーディーを奪取し「30~40ヤードのバンカーショットが得意なので、逆に入れにいった。硬いバンカーをうまく使えた」と納得の表情だ。

 さらに絞られたフェアウエーを着実に捉える工夫も。1Wショットでティーアップを低くし「曲がる前に落ちる、ライナーみたいな球」を打った。硬い地面でランが出て、飛距離は普段と変わらない計算の上での選択。この日のアンダーパーはわずか5人。難セッティングに、戦略性を持って対抗している。

 ツアー初優勝を目指す22歳。9月のメジャー第2戦日本女子プロ選手権は第2日まで首位を走るも、最終的に3位に終わった。「悔しかった」。同大会を19歳の川崎が制するなど年下が次々に初優勝しており、「自分が若かったのに、気づいたら若くないなって。頑張ろうって」と決意も新たに。メジャーで初優勝をつかむべく、決勝も頭をフル回転させる。

 ◇菅沼 菜々(すがぬま・なな)2000年(平12)2月10日生まれ、東京都出身の22歳。5歳からゴルフを始める。埼玉栄高卒業後、18年プロテストで一発合格。同期の稲見萌寧らと同じ99年度生まれの「谷間世代」。昨季賞金ランク47位で初シードを獲得。趣味は住宅展示場に行くこと。1メートル58。

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