八村凱旋 “ハッスル”13得点9リバウンド 2度MVPのカリーと堂々と渡り合う

[ 2022年10月1日 04:15 ]

<ウィザーズ・ウォリアーズ>第1クオーター、攻め込むカリー(手前)をマークする八村(右、撮影・会津 智海)
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 来月開幕するレギュラーシーズンを前にプレシーズンマッチとして3年ぶりにNBAが日本で開催され、八村塁(24)のウィザーズは昨季王者のウォリアーズに87―96で敗れた。昨夏の東京五輪以来の国内でのプレーとなった八村は先発出場。25分10秒のプレーでチーム最多13得点、9リバウンドの活躍を見せた。プロ4年目でウィザーズの一員として初来日。満員2万497人の観衆を沸かせた。両チームはあす2日にもさいたまスーパーアリーナで対戦する。

序盤からハッスルした。第1Q残り9分15秒。八村がカリーのドリブルを阻止し、ルーズボールを滑り込みながら保持した。第2Qにはファウルを受けながら得点するバスケットカウントを獲得。直後のフリースローも沈めて3点プレーを成立させた。日本人選手がNBAチームの一員として母国でプレーするのは初。新たな歴史を刻み「たくさんのお客さんの前でウォリアーズと試合できたのはいい経験になった」と充実感を漂わせた。

 パワーフォワードで先発出場。チーム最多13得点で定位置獲得をアピールした。昨季は個人的な理由でチーム合流が遅れてシーズン前半戦を棒に振っただけに、今季に懸ける思いは強い。今夏はアジア杯、W杯アジア予選を戦った日本代表の活動には参加せず、新シーズンに向けた準備に専念。自身の肉体改造に加え、チームメートと合同自主トレを実施して連係面を深めた。エースのビールは「塁はNBAの試合に慣れてきた。どんどん成熟していくと思う。チームにとって最高のフォワード」と絶賛。アンセルド監督も「八村には今日のようなプレーを続けてほしい」と高く評価した。

 NBAの日本開催は3年ぶりで、チケットは2試合とも完売。会場にはテニスの大坂なおみ、スケボーの堀米雄斗、女優の広瀬すずらの姿もあった。八村は試合前のセレモニーでカリーにワインをプレゼント。試合後にはチームメートに鉄板焼きを振る舞った。「ステフ(カリー)のファンの方が多かったのでは」と冗談を交えつつ「攻撃も守備もできる選手を目指している。今日は良かった」と手応えを強調。巻き返しのシーズンが母国で幕を開けた。

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