地方大学の星・SO中尾隼太が“代表デビュー”へ「新しい人生の第一歩」ラグビー日本代表秋初戦

[ 2022年10月1日 05:00 ]

ラグビーアサヒスーパードライチャレンジシリーズ2022第1戦 ( 2022年10月1日    東京・秩父宮ラグビー場 )

30日の練習でウオーミングアップを行う中尾隼人
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 ラグビー日本代表(ジャパンXV)はきょう1日、東京・秩父宮ラグビー場で今秋の初戦となるオーストラリアA代表戦を迎える。9月30日には会場で前日練習を実施。試合は非テストマッチでキャップ対象外ながら、晴れて“代表デビュー”を果たす10番先発のSO中尾隼太(27=BL東京)は「キャップ非対象は自分には関係ない。新しい人生の第一歩として、持っている力を出し切る」と腕を撫した。

 41人が選ばれた今秋の代表スコッドに3人いる司令塔の1人。約3週間のセレクション合宿の末にW杯に2大会連続で出場した田村優(横浜)が落選しており、中尾も現時点で日本の3指に入るSOとして認められたことになる。持ち味はジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチも「勇気を持ったタックルができる。12番としても大きな相手に体を張れる」と認めるディフェンス力。中尾自身も「タックルは必ず成功させたい。課題だったキックゲームも練習してきた。出せるかを(首脳陣に)見られているので発揮したい」と話した。

 リーグワン初年度に4強入りしたBL東京での勇敢なプレーを認められ、今年6月に代表初招集を受けて活動したものの、体調不良のために実戦デビューを果たせず。一時は心身ともに疲れ切ったというが、「また(代表に)戻りたいという気持ちがあった」と1カ月半のオフ期間も自身の課題と向き合って自主練習。フィットネスとスピードを磨くため、7キロもの減量にも成功したといい、「コンタクトシチュエーションで少し弱さを感じる部分があったが、スキルを身に付ければ解決できる」と自信を示した。

 ラグビー界では無名の鹿児島大出身。ダイヤの原石は運命に導かれるように17年4月に東芝(現BL東京)入りを果たし、リーグワン元年に輝きを放った。だからこそ言う。「地方でラグビーをしているたくさんの選手に、僕がこのステージでプレーすることで、チャンスがあると伝えたい」。もっともっと輝くダイヤとなり、地方を照らす光となる。

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2022年10月1日のニュース