22歳ミレニアム世代新星・浜崎未来 3差3位浮上で島根出身プロ初V視界!

[ 2022年8月27日 05:25 ]

女子ゴルフツアー ニトリ・レディース第2日 ( 2022年8月26日    北海道 小樽CC=6655ヤード、パー72 )

11番、ティーショットを放つ浜崎未来(撮影・西尾 大助)
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 ツアー本格参戦1年目の浜崎未来(22=TSKグループ)が11位から出て4バーディー、1ボギーの69で回り、通算5アンダーの3位に浮上した。島根県から25年ぶりに誕生した女子プロはパーオン率全体1位の安定したゴルフで初Vを視界に捉えた。ツアー通算4勝で今季初Vを狙う原英莉花(23=NIPPON EXPRESSホールディングス)が通算8アンダーまで伸ばし、単独首位をキープした。

 ゴルフ不毛の地に希望を届ける。シジミが大好きという浜崎が、曲がらないショットを武器に難コースを攻略した。パーオン率は全体1位(86・1%)。4番パー3では7Iでピン横1メートルにつけ、最初のバーディーを奪うと8、9番でも連続バーディー。「ショットが安定していてパットも感触がいい」。島根県出身の22歳は屈託なく笑った。

 昨年6月、プロテストに合格した。島根県勢では史上3人目、しかも25年ぶり。同県は今も全国に10しかないツアー未勝利県で、プロテスト合格者3人は1人の秋田に次ぐ全国2番目の少なさだ。当然、地元の期待は高い。さんいん中央テレビなどのTSKグループに所属し、夕方のニュースでは浜崎の成績が流れる。「地元に伝えてもらえるのはうれしい」と励みになっている。

 ゴルフは7歳の時、父とプロを目指す兄の影響で始めた。県内にゴルフ部のある高校がなく通信制の宍道高に進学。1年時には当時3年の渋野、同2年の稲見らを抑え、全国高校選手権で優勝。競技こそ違うが、同郷の錦織圭(テニス)に憧れる。「世界で戦うアスリートが同じ出身でいる。私もそういう存在になれるよう頑張りたい」と話した。

 北海道にはツアー参戦を始めた今年が初上陸。3週前の北海道meijiカップで11位に入るなど洋芝との相性も良さそうだ。大会中は海鮮など生ものは控えるが「祖母の家が海に近くて、イカが好きなんです」と最終日のご褒美に予定する。「いつかは海外メジャーにも挑戦したい」と浜崎。古江、西村らと同じミレニアム世代の新星が名前のごとく島根の未来を照らす。
 
 ◇浜崎 未来(はまさき・みらい)2000年(平12)6月29日生まれ、松江市出身の22歳。7歳でゴルフを始め、宍道高に進学。高校1年で島根県出身では初めて全国高校選手権優勝。昨年6月のプロテストに合格。平均ドライビングディスタンスは232.04ヤード。今季12戦目の出場で最高位は8月のNEC軽井沢72の9位。趣味は音楽鑑賞で好きなアーティストはBIGBANG(韓国)。1メートル62、58キロ。血液型B。

 《ツアー未勝利県は10》全国47都道府県で女子のプロテスト合格者(退会者含む)が少ないのは秋田(1人)、2番目が3人で島根、鳥取、佐賀が並ぶ。国内女子ツアー未勝利県は島根をはじめ、宮城、長野、石川、三重、奈良、和歌山、秋田、高知、佐賀の10県。優勝回数の1位は不動裕理、上田桃子ら多くのスターを輩出している熊本(12人)で計146勝を数える。

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