バスケ男子日本代表 格上イラン撃破 代表復帰の馬場が新スタイルで躍動19得点

[ 2022年8月14日 05:30 ]

バスケットボール 男子国際強化試合   日本82―77イラン ( 2022年8月13日    ゼビオアリーナ仙台 )

<日本・イラン>第1クオーター、攻め込む馬場
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 世界ランキング38位の日本代表が同23位でアジア最上位のイラン代表に82―77で競り勝った。昨夏の東京五輪以来の代表戦となった馬場雄大(26=前ユナイテッド)が31分8秒の出場で19得点、4リバウンド、4アシスト、4スチールの活躍。課題の3点シュートも5本中2本を決めた。7月のアジア杯で敗れた強敵へのリベンジに成功。イランとは25日のW杯予選でも対戦予定で、14日も同会場で強化試合を行う。

 序盤から得意のドライブで得点を重ねた馬場が第3Qに新スタイルの一端を披露した。残り6分4秒と残り1分34秒に3点シュートを沈めた。試合を通し成功率40%を記録。19得点を挙げたが「3点シュートをちゅうちょして監督の方を見たら“打て”と言っていたケースもあった。もう何本かいい形で打てたと思う」と満足はしていない。

 東京五輪後に就任したホーバス監督から「10回中7回ぐらいドライブするが、逆にしてほしい。空いたら3点シュートを打ってほしい」と意識改革を求められ、新たなスタイルを構築中。連日、全体練習後に指揮官とマンツーマンで3点シュート練習を実施する。中指と薬指でリリースする悪癖を矯正するため、指に輪ゴムを引っかけてボールを放つ特殊なトレーニングも導入。「ゴムを使うと成功率が上がる。(現役時代に)シューターだったトム(ホーバス監督)さんならではの練習」と信頼を置く。

 着実にプレーの幅を広げているが、理想はまだまだ高い。「いいシュートを8本ぐらい打って高確率で決めないと、次のステップはない」。目標のNBA入りへ、外からのシュートを磨くことは不可欠。昨夏の東京五輪で女子日本代表を銀メダルに導いた名将の下、バスケ人生を懸けてプレースタイルを変える覚悟がある。

 ◇馬場 雄大(ばば・ゆうだい)1995年(平7)11月7日生まれ、富山県出身の26歳。富山第一高を経て筑波大在学中の17年にA東京入り。同年日本代表デビュー。19年夏のNBAサマーリーグにマーベリックスの一員で出場。同10月に傘下のGリーグ・レジェンズと契約した。21~22年はレジェンズ、NBLユナイテッドでプレー。今年7月にウォリアーズの一員としてサマーリーグに参加した。父・敏春氏もバスケ元日本代表。妻は女優の森カンナ。1メートル95、90キロ。右利き。

 《須田、3P好調 チーム最多20得点》須田(名古屋D)がチーム最多20得点を挙げた。7本中6本の3点シュートを成功。勝負どころの第4Qだけで4本を決めて勝利の立役者となった。7月のアジア杯シリア戦では9本の3点シュートを決めて33得点した日本屈指のシューターは「隙があればシュートを打ち切ることにフォーカスしている。積極性が結果につながった」と強調。ホーバス監督からは「エクセレントな仕事」と高く評価され、公式会見中に「ありがとうございます」と感謝を告げられた。

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