バスケ男子 日本がイランに2連勝 ホーバス監督は河村に怒声浴びせ「ちょっと町田瑠唯っぽい」

[ 2022年8月14日 17:42 ]

バスケットボール男子国際強化試合 ( 2022年8月14日    ゼビオアリーナ仙台 )

河村勇輝
Photo By スポニチ

 日本代表(世界ランキング38位)がイラン代表(同23位)に80―58で快勝。同じ相手に82―77で競り勝った13日に続き2連勝した。ポイントガード(PG)の河村勇輝(21=横浜BC)は15分40秒出場で3得点、5アシスト、3スチール。第3Q終盤にトム・ホーバス監督(55)からシュートに対する消極性を激怒されて奮起した。次戦はW杯アジア予選で25日にイラン(テヘラン)、30日にカザフスタン(沖縄アリーナ)と対戦する。

 第3Q残り3分19秒。河村がパスを選択して制限時間内にシュートを打たないショットクロックバイオレーションにつながる判断ミスを犯した。直後にホーバス監督から「ユウキ、打つ!」と怒号を浴びた。約1分後にベンチに下がると「シュートを打たないとドライブも生きない」と説教。それまで1本もシュートを打っていなかったが「すごい怒られたので絶対に決めてやろうという気持ちになった」と奮起。第4Qに2本の3点シュートを放ち、1本を沈めた。
 リードを許していた第1Q残り2分4秒にスチールから馬場にパスを通してダンクをお膳立て。立ち上がりは動きの重かったチームをビッグプレーで勢いづけた。スピードあるドリブルからの多彩なパスでチーム最多5アシストをマーク。足を止めない激しい守備でチーム最多タイの3スチールも記録し、同じPGの富樫からは「僕もうちょっとディフェンスのところで身長をカバーできるようにしたい。河村選手のようなディフェンスができるようにしたい」と称賛された。

 持ち味を発揮した一方で、役割である守備と攻撃の起点になることを重視し過ぎて、リングへの意識が希薄になった。指揮官は「彼はスチール、オンボールプレッシャーが特別な選手。リングを全然見ていない、パスだけのPGになっていたので注意した。入るから打った方がいい」と指摘。「ちょっと町田瑠唯っぽい」と自身が率いて昨夏の東京五輪で銀メダルを獲得した女子日本代表のアシスト王を引き合いに出し、期待感をにじませた。

 河村は「ディフェンスは自分の役割だと思っているので徹底してやろうと思っていた。ゲームの流れを変えるハードなディフェンスとペイントタッチしてゲームをコントロールする部分はできた。シュートセレクションやディフェンスにまだ課題があるので、満足せずにW杯に向けて日々成長したい。毎日がトライアウトの気持ちでやりたい」と視線を上げた。

続きを表示

この記事のフォト

2022年8月14日のニュース