【玉ノ井親方 視点】貴景勝はこわごわ取っている感じ。逸ノ城は重みが増した

[ 2022年7月13日 19:11 ]

大相撲名古屋場所4日目 ( 2022年7月13日    愛知・ドルフィンズアリーナ )

<大相撲名古屋場所4日目>貴景勝(左)の大銀杏に逸ノ城の張り手が当たるも軍配通りとなる(撮影・亀井 直樹)
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 貴景勝は首の状態が良くないのだろうか。こわごわ取っている感じだ。一見すると立ち合いで当たっているようにも見える。ただ、その後が問題。肝心の足が前に出ない。良い時は相手を押し込んで、慌てさせてから左からいなすのが必勝パターンだった。しかし、今場所は立ち合いでしっかりと当たり切れないから押し込めない。そうなると逆に相手から押されやすくなってしまう。ここ数場所は横の動きも見られない。

 ケガが治り切っておらず、不安があるのは分かる。だが、ケガは誰にでも付きもの。とにかく、今はもう少し腕と足を前に出して、以前のような荒々しい、厳しい相撲を取ってほしい。

 勝った逸ノ城は4連勝。支度部屋で見た印象では体が大きくなって、重みが増した感じだ。今場所は落ち着いて取っていて、全く押されない。自分の形で取れているから、余計に重さが出ているようだ。張り手を交える相撲は多いが、体は動いている。

 あす5日目は横綱戦。2勝13敗と分は悪いが、右四つからすぐに上手を引いて、先手々々で動いて前に出る相撲を取ることができれば勝機はある。(元大関・栃東)  

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