中嶋常幸 松山、19歳からよく知るコース 経験値生きた タイガー復帰にも安心

[ 2022年4月9日 02:30 ]

米男子ゴルフツアー マスターズ第1日 ( 2022年4月7日    ジョージア州 オーガスタ・ナショナルGC=7510ヤード、パー72 )

マスターズ第1ラウンド、2番でバンカーショットを放つ松山
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 【中嶋常幸 快説オーガスタ】まず安心したというのが、正直な感想だ。

 松山がマスターズの前哨戦を棄権したときは、間に合わないのではないかと危惧した。練習不足、調整不足。そうした中で、初日をパープレーでまとめてきたのだからスコア的には十分だ。

 支えになったのはアプローチ。バンカー越えからOKに寄せた1番をはじめ、この日は一度もミスがなかった。19歳のときからマスターズに出ている蓄積が大きかったと思う。どこに落とせば寄るか、逆にどこに外してはいけないか。適切なポイントをよく分かっていて、その経験値が生きた。

 ただ、今週どれだけやれるかは、2日目次第。ラウンド後の体のケアがうまくできて、首から肩甲骨あたりに痛みが出ず、60台半ばのスコアを出せるようなら面白くなる。

 安心したという意味で、同じだったのがタイガーだ。昨年12月に親子マッチに出たときはまだ足を引きずっていて、カートに乗ってプレーしていた。オーガスタの起伏のあるコースは、まだ無理だろうと思っていた。1番の第1打には本人も不満げだったが、5番あたりからアイアンの切れが出てきた。手術した脚の影響で深いテイクバックを取れず、上半身に頼ったスイング。時折、逆球も出る。でもミスをしても、そこからのリカバリーが抜群にうまかった。それができるのも、誰よりもコースを熟知しているからだろう。4日間完走できたらグリーンジャケットと同じ価値がある。(プロゴルファー)

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