大西翔太〝即効〟ラウンド術⑩ 確実に決めるミドルパット

[ 2022年3月18日 12:00 ]

大西翔太〝即効〟ラウンド術⑩ 確実に決めるミドルパット
Photo By スポニチ

 パッティングで5メートル前後の距離を打つ場合、できれば1パット、最低でもOKの距離には寄せておきたいところでしょう。そこで今回はミドルパットがテーマです。大西翔太コーチによれば、最近のパターに合った打ち方をすることで、距離感と方向性がグンとアップするとのこと。ポイントはパターの握り方になります。荒川侑奈選手もその効果を実感。読者の皆さんもぜひマスターしてスコアアップに役立てましょう! 動画で見る・大西翔太〝即効〟ラウンド術⑩

 大西 荒川さんはミドルパットを打つ際、どのようなことに気をつけていますか?

 荒川 ラインをしっかり読むことと、距離感です。

 大西 どちらも大切なポイントですね。荒川さんに限らず、パッティングがうまい人は自分が打つラインを明確に決めています。例えばフックラインを打つ場合、単にカップの右サイドを狙うのではなく、カップのどこからボールを入れるのかを決め、そこからボールまでラインを引っ張ってきます。あとはグリーンのスピードに応じて、そのラインを微調整してからアドレスに入ります。

 荒川 確かに、カップのどこから入れるかというイメージは大切ですね。

 大西 ところが、パッティングが苦手な人は、カップをぼんやりと見て、入り口を決めていません。なんとなくあの辺に打てばいいかなという感覚で打ってしまうため、距離感も方向性も合わず、カップインの確率が低くなるわけです。ツアープロはカップの入り口を決めたら、そこに集中してストロークするから入るんです。アベレージゴルファーもカップの入り口を決め、逆算してラインを決める習慣を身につけましょう。

 荒川 ストロークで気をつけるポイントはありますか?

 大西 いい質問ですね。その前に、1つ認識してほしいのが、最近のパターについてです。テクノロジーの進化により、最近のパターは1Wと同様にヘッドの直進性が高いんです。ダウンスイングで動き始めた方向にそのまま動いていきます。従って、いかにヘッドを狙った方向に向かって動かすかが重要になります。

 荒川 そのためにはどのようなことが大切になりますか?

 大西 ポイントはパターの握り方です。シャフトと左腕に角度を作らないように握りましょう。横から見たら、左腕とパターが一直線になるように構えます。その結果、インパクトでボールに当たり負けすることがないので、狙ったところにボールを打ちだすことができ、距離感も合ってきます。

 荒川 左腕とパターに角度があるとどうなりますか?

 大西 インパクトで当たり負けをしやすい分、フェースの向きが変わり、ボールを狙ったところへ打ち出せなくなります。当然、ラインからも外れてしまいます。

 荒川 左腕とパターが一直線にするためのコツはありますか?

 大西 パターの上から左手を当てて握ると左腕とパターに角度ができるので、パターの下から左手を当てて握りましょう。さらに、グリップエンドが左手首の真ん中にくるように握ると、左腕とパターが一直線になりやすいですね。これはクロスハンドでも通常のグリップでも同じです。ちなみに構えたときにヒールが少し浮いても問題ありません。

 荒川 実際に試してみると腕とパターの一体感がかなり出ますね。

 大西 ヘッドと体をシンクロできますからね。ぜひ皆さんも試してみましょう。

 (取材協力・船橋カントリークラブ)


 ◆大西 翔太(おおにし・しょうた)1992年(平4)6月20日生まれ、千葉県出身の29歳。12歳でゴルフを始め茨城・水城高ゴルフ部で石井貢監督に師事。卒業後に日本プロゴルフ協会ティーチングプロA級資格を取得。女子プロの青木瀬令奈と契約を結び昨年のサントリー・レディースでは復活優勝に導く。昨年から渋沢莉絵留も指導。妹の葵も女子プロ。

 ◆荒川 侑奈(あらかわ・ゆな)1995年(平7)10月28日生まれ、千葉県出身の26歳。9歳でゴルフを始め関東中学選手権、千葉県ジュニアで優勝。聖徳大付女子高卒。1Wの平均飛距離は250ヤード。

続きを表示

2022年3月18日のニュース