北京五輪結団式 主将・美帆が決意、金メダル3個獲得へ「最初から最後まで力強く」

[ 2022年1月30日 05:30 ]

決意表明をする主将の高木美帆(中央)。右は旗手の郷亜里砂
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 北京冬季五輪(2月4日開幕)に臨む日本選手団の結団式が29日、都内で開かれた。新型コロナウイルス対策のためオンライン形式となり、選手はスピードスケート女子で主将を務める高木美帆(27=日体大職)と同女子で旗手の郷亜里砂(34=イヨテツク)の2人がマスク姿で出席。88年カルガリー、92年アルベールビル五輪の橋本聖子以来となる5種目出場に挑む高木美は、東京五輪の選手たちがもたらした勇気や感動を再現する活躍を誓った。

 日本選手団主将として最初の仕事から自覚に満ちあふれていた。高木美は結団式の決意表明で「東京五輪の選手たちの活躍には同じアスリートとして多くの刺激を受けた」と自己を紹介。「今回は我々冬季競技の活躍が日本中へ勇気と明るさを届け、社会の未来への希望となれるよう、スポーツの力を信じて、チーム・ジャパン一丸となって全力を尽くすことを誓います」と力強く宣誓した。

 主将を打診された当初は悩んだが、15歳で出場した10年バンクーバー五輪から12年がたち、大役を任されることに喜びと自分の成長を感じて受けることを決めた。18年平昌五輪では同じスピードスケートの小平奈緒が主将を務めて金メダルを獲得。小平からは「トータルで“頑張ってね”と言われた」そうで、「私は先頭に立って引っ張るというより、みんなに助けてもらいながら、フォローし合って、チームとしての一体感が生まれていけば」と抱負を述べた。

 「実際にできることは限られているので、自分がすべきことに集中する」という競技では橋本聖子以来となる5種目に出場。1000メートル、1500メートル、団体追い抜きなどで、同一大会日本女子初となる3個の金メダル獲得に挑む。「長い戦いになると思うが、最初から最後まで力強くありたいなと思う」。大学の頃から夏季競技の選手とも交流を開始。同年代も多く出場した東京五輪では考えさせられることも多く、スポーツが持つ価値も改めて意識した。今回は自分たちの番。「応援してくださる方々に伝わるように頑張りたい」と締めくくった。

 ≪郷旗手に団旗授与「大役重み感じた」≫旗手の郷は結団式で団旗を授与され、「思っていた以上に重くて大役の重みをさらに感じた。開会式ではしっかりと笑顔で先頭に立って歩きたい」と話した。女子500メートルで8位入賞した平昌五輪後に一度は引退も、現役復帰して2大会連続の出場権を獲得。旗手の打診にはやはり悩んだと明かし、「誰もができることではないので頑張ってみようと思った。2回目なのでしっかり準備はしてきたし、笑顔で終われる五輪にしたい」と表情を引き締めた。

 ≪伊東団長、平昌超えのメダル13個以上目標≫メダル獲得の目標を問われた選手団の伊東秀仁団長は「コロナ禍のため海外で戦う機会が非常に少なく、いくつ獲れるのか尺度が大変難しい」と苦笑い。それでも「個人的には平昌を超えるぐらいのメダルは獲りたいと思っている」と前回のメダル13個(金4、銀5、銅4)以上を掲げた。選手団本隊は30日に83人が北京入りするが、出発前のPCR検査では全員が陰性だったという。

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