岡崎真氏 羽生の4回転半は満足感ないはず それでも乱れずまとめられる底力

[ 2021年12月27日 05:30 ]

フィギュアスケート全日本選手権最終日 ( 2021年12月26日    さいたまスーパーアリーナ )

圧巻の演技をみせた羽生結弦(撮影・小海途 良幹) 
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 【岡崎真の目】羽生の4回転半ジャンプは残念だった。朝の公式練習も直前の6分間練習もあまりいい感じではなかったようなので、本人の中ではトライしたという達成感はあっても、満足感は恐らくないだろう。最終滑走で待ち時間が長かったことも影響したのかもしれない。

 ただ、その失敗を引きずることなく、そこから全然乱れないのが凄いところだ。SPと比べるとスピードを抑えてはいたものの、流れはしっかりとつくっている。普通はスピードがなくなるとジャンプの着氷で詰まったり、滞ったりするのに全然それがない。4回転半の結果にかかわらずその後をまとめられる底力があることを証明できたのは大きいし、すでに彼の中では完成された自信のあるプログラムになっているのだろう。

 北京五輪は宇野、鍵山にチェンを加えて4強を形成するとみている。羽生はSPでアドバンテージを取ってフリーで逃げ切るパターンが多いが、チェンもSPでの差を詰めてきている。その意味ではフリーで4回転半をミスしても211点出せることが証明できたのは大きい。4回転半ジャンプは大きく失敗してダウングレードになったとしても、3回転半からのマイナスとなるのである程度の得点が残る。その辺もしっかり計算した上でのチャレンジなのだと思う。

 今の羽生は五輪3連覇よりも4回転半を成功させるモチベーションの方が高そうなので、それも五輪ではいい方向に働きそうだ。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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