五輪前に失踪のウガンダ選手「ぜひとも日本に戻りたい」と涙 今月第1子誕生も無職…厳しい近況を語る

[ 2021年12月27日 18:10 ]

成田空港でチェックインし、帰国の途に就くウガンダのジュリアス・セチトレコ選手
Photo By 共同

 東京五輪のウガンダ選手団の一員として来日後、事前合宿先の大阪府泉佐野市に滞在中に失踪し、三重県で保護されて帰国した男子重量挙げのジュリアス・セチトレコ(21)が27日放送のカンテレ「報道ランナー」(月~金曜後4・45)にVTR出演。近況を語った。

 セチトレコは合宿中の7月16日、JR熊取駅から在来線と新幹線を乗り継いで、JR名古屋駅で降車。名古屋市内で知人とみられるウガンダ人男性と合流後、岐阜県へ移動。20日、この男性の紹介で訪れていた四日市市にいるところを警察官に発見されて、21日にウガンダに帰国した。

 セチトレコはウガンダに帰国後、関係者と共謀してウガンダを出国した疑いで逮捕されたと明かし、「何も知らされず、拘置所に入れられてしまいました。6日後に犯罪者ではないと解放された」と語る。

 合宿先から失踪した理由は来日後、世界ランクが下がって五輪に出場できなくなったこと。「オリンピックに出たら家族を養えるかもしれないし、ウガンダでビジネスもできるかもしれない。出来なくなったので“逃げないと”と思った」と伝えた。今月、第1子が誕生したものの、現在は職がない状況。「とにかくウガンダでの生活は厳し過ぎる。他の国は選手に対し金銭的支援があるが、ウガンダは貧しい国なのでない」と嘆き、「日本人は手厚く面倒をみてくれて…。ぜひとも日本に戻りたい」と涙を流した。

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2021年12月27日のニュース