貴景勝 1年ぶりの3戦全勝!「始まったら一生懸命やるだけ」

[ 2021年11月17日 05:30 ]

大相撲九州場所3日目 ( 2021年11月16日    福岡国際センター )

霧馬山(手前)を下した貴景勝
Photo By 共同

 大関・貴景勝が小結・霧馬山を突き落として3戦全勝とした。貴景勝の初日からの3連勝は、前回優勝した昨年11月場所以来。一人横綱の照ノ富士は平幕・若隆景を押し出し、大関・正代は平幕・阿武咲をはたき込んで横綱大関陣は連日の安泰だった。無敗は照ノ富士、貴景勝に、関脇・御嶽海、宇良ら平幕6人を加えた9人となった。

 ぶちかましを身上とする貴景勝が本来の姿を取り戻した。頭で鋭く当たると、突き、押しで先手を取る。霧馬山の上体を起こし、出てくるところを左で思い切って突き落とした。2度目の優勝を果たした昨年11月場所以来となる初日からの3連勝にも「始まったら一生懸命やるだけ」と淡々と話した。

 カド番で3連敗と最悪のスタートだった先場所とは対照的だ。首の故障で激しい当たりが影を潜め、霧馬山とは2日目に対戦して簡単に敗れていた。だが、今場所は違う。「稽古場でやっていることしか出ない」。地道な鍛錬をうかがわせる内容に八角理事長(元横綱・北勝海)は「余裕がある。相手が見えている」と評価した。

 11月は16年に十両優勝を飾り、賜杯も2度抱いた験の良い季節。7年前に初めてしこ名が番付に載った場所でもあり「いい経験、勉強もさせてもらった」と思い入れも深い。綱獲りの失敗で始まった今年は照ノ富士に主役の座を譲った。「しっかりと準備して、自分のことに集中する」。25歳の大関が勢いを取り戻しつつある。

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2021年11月17日のニュース