遼、謝罪“隔離中ラウンド”報道否定せず JGTO&選手会副会長辞任へ 11日からの大会は辞退

[ 2021年11月10日 05:30 ]

石川遼
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 男子ゴルフの石川遼(30=CASIO)が9日、一部報道で米国から帰国後の自主隔離期間中に問題行動があったと指摘されたことを受け、日本ゴルフツアー機構(JGTO)と選手会で務めていた副会長と理事の職を辞任する意向を表明した。適切な自主隔離を行わず、一般客が利用するゴルフ場で調整したとされる。11日開幕の三井住友VISA太平洋マスターズ(静岡)は出場辞退し、以後の大会については同機構に判断を委ねるとした

 報道から一夜明けた9日の午前、石川は書面でJGTOと選手会に役職の辞任を申し出た。マネジメント会社を通じて「関係者各位」と題し、手書きの署名が入った声明を発表。「このたびの週刊誌報道に関しまして、支えてくださっているファンの皆さま、関係者の皆さまに心配やご迷惑をお掛けしておりますことを深くおわび申し上げます」と陳謝した。

 石川は10月22日(日本時間同23日)まで米カリフォルニア州で開催されていた米下部ツアーの予選会に出場。8日掲載のウェブメディア「Smart FLASH」の報道によると、帰国直後の同27日に千葉県内の一般客も利用するゴルフ場で練習やラウンドを行い、自主隔離期間中に複数人の飲み会に参加していたという。

 関係者によると10月24日早朝に帰国し、今月7日早朝までが厚生労働省が定める自主隔離期間だった。石川は隔離先として登録したゴルフ場で毎日、健康チェックを受けて14日間の隔離を行っていたとしながらも、報道自体については否定せず。「一部至らない点があったことをおわび申し上げます」とした。

 JGTOはすでに本人にヒアリングを実施しており、現在は「懲戒・制裁規定」の違反行為に抵触するかを検証している。今後は臨時理事会を開催し、今回の件について最終的な処遇を決定する方針だ。この日コース入りを予定していた三井住友VISA太平洋マスターズの会場には姿を見せず、出場を辞退。以後の大会への出場についても石川は「関係者及びファンの皆様へ」と題した2枚目の文書で「日本ゴルフツアー機構の判断に委ね、その結果を受け入れる所存です」と未定であることを明かした。

 ここまでツアー通算17勝を挙げ、09年には賞金王にも輝いた男子ゴルフ界の看板選手。今後の経過に注目が集まる。

 ≪JGTO青木功会長もおわび≫石川が副会長を務めるJGTOは青木功会長の名前で「役員の軽率な行動によりお騒がせし、ご迷惑をおかけしておりますことをおわび申し上げます」との談話を出した。また選手会は時松隆光会長、池田勇太、小鯛竜也両副会長の連名で「今回の出来事を各選手の戒めとするべく、改めまして選手各人がいま一度自分自身を見つめ直し気を引き締めてまいる所存です」との声明を発表した。

 ▽厚生労働省が定める入国・帰国者の「待機期間中」のルール 入帰国後14日間は(1)自宅や宿泊施設(登録待機場所)で待機し、他者と接触しない(2)毎日、位置情報と健康状態の報告を行う(誓約義務)ことが求められている。

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