稲村亜美の1UPゴルフ⑤ 50ヤード前後の距離からワンピンに寄せたい!

[ 2021年10月1日 12:00 ]

稲村亜美の1UPゴルフ⑤
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 第5回のテーマは50ヤードからのアプローチについてです。この中途半端な距離を1パット圏内に寄せることができれば、間違いなくスコアアップに直結します。南秀樹コーチによれば、成功のポイントはアドレスのフェースの向き、そしてフォロースルーでの腕の使い方にあると言います。その言葉通りに打った稲村亜美さんは、好感触を得ていました。みなさんも、ぜひ自分のアドレスを再チェックしてみましょう。

 稲村 今回は50ヤード前後の距離から1ピンに寄せる方法を南コーチに教わりたいと思います。短い距離なのに、なぜかピンに寄せることができなくて…。

 南 稲村さんが練習している姿を拝見しましたが、ピンに寄らない理由は明確です。第一にアドレスでクラブフェースが目標の左を向きすぎていること。クラブの特性でロフトが大きくなればなるほど、フェース面は左を向きやすくなります。自分でも一度フェースの向きを確かめてもらえますか?

 稲村 エッ、こんなに左へ向けていたんですね。

 南 リーディングエッジをスクエアに合わせると左を向きやすいので、フェース面を目標に向けるようにしましょう。最初はフェース面が少し右を向いているかなと感じるぐらいでいいと思いますよ。今までのようにフェースが左を向いたままバックスイングを行うと、クラブヘッドが右腰の高さに上がった時、フェースはどこを向いていますか?

 稲村 下ですね。

 南 つまり、そのままクラブを下ろすと、ヘッドが地面に刺さりますよね。ダフリやトップの原因にもなるわけです。バックスイングでは、フェース面が下を向かないよう注意しましょう。

 稲村 ボールが真っ直ぐ飛んでいかない理由が少し分かりました。

 南 方向性に問題があるのは他にも理由がありますよ。稲村さんはインパクトからフォロースルーにかけて、腰を回し過ぎなんです。むしろ腰を回さずに、腕の振りを意識して下さい。

 稲村 どのように動かせばいいのでしょう?

 南 両手でメディシンボールを持っているとイメージし、そのボールを目標に向かって放り投げるときの腕の振りです。この場合、腰を回すとボールはどっちに行くと思いますか?

 稲村 目標より左ですね。

 南 正解です。目標に向かってボールを放り投げるためには、腰を回しすぎないほうがいいんです。あくまでも腕の振りに応じて回る感じで十分でしょう。まずはこの動きを体に覚え込ませて下さい。さらに、稲村さんはバックスイングで極端なインサイドにクラブを上げています。これもボールが真っ直ぐ飛ばない理由です。ドリルとしては、クラブを握る際、右手と左手を拳1個分ほど離したスプリットハンドで握り、ボールを打ちましょう。

 稲村 確かにインサイドには上げにくいですね。

 南 これで軌道を修正できると思います。方向性が安定し、ミート率が上がれば、振り幅に応じた距離が出ます。あとは自分なりに50ヤード先のピンに寄せるにはどれぐらいの振り幅を把握するだけです。その際、インパクトではソールを滑らせるイメージを持つと、よりボールをフェースの芯でヒットできるようになります。

 (取材協力・鶴舞カントリー倶楽部、衣装協力・CLUNK)


 ◆南 秀樹(みなみ・ひでき)1974年(昭49)2月21日生まれ、香川県出身の47歳。プロゴルファーだった父の影響で中学2年からゴルフを始め、香川西高卒業後に日本プロゴルフ協会のティーチングプロ資格を取得。鈴木愛、成田美寿々らを指導した実績があり、現在は岡山絵里や木村彩子らを指導。今年、岡山を復活優勝させた。男子は塚田陽介と契約。

 ◆稲村 亜美(いなむら・あみ)1996年(平8年)1月13日生まれ、東京都出身の25歳。小学1年から野球を始め、トヨタ自動車のCMで見せたバッティング姿が“神スイング”と話題になる。ゴルフ歴6年。ゴルフ情報番組もMCなどで活躍。1Wの平均飛距離は230ヤード。

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