車いすバスケ男子日本が韓国撃破で2連勝 藤本21得点「ゾーンだった、確実に」

[ 2021年8月27日 23:02 ]

東京パラリンピック第4日 車いすバスケットボール男子1次リーグA組   日本(2勝) 59―52 韓国(2敗) ( 2021年8月27日    有明アリーナ )

 男子 日本―韓国 第3クオーター、競り合う藤本(右)
Photo By 共同

 男子日本は宿敵・韓国に快勝して開幕2連勝とした。5度目のパラリンピック出場となったチーム最年長の藤本怜央(37=宮城MAX)が両軍最多タイの21得点をマークしてけん引した。

 日本が14―9とリードした第1Qのチーム最初の8得点は全て藤本だった。第2Q序盤にも4本連続でフィールドゴールを成功させ、22―9とチームを波に乗せた。「ゾーンだったですね、確実に。リングの縫い目の穴が見えていた」。過去4度のパラリンピックでもなかった好感触で、第3Qにもいきなり3ポイントを沈めた。勝利が決まると、周囲の選手にもアピールするかのようにガッツポーズ。現代表で過去、最も多く韓国相手に苦杯をなめさせられたベテランは「これから若い選手が世界で戦っていくのに、韓国は絶対に大きな壁になる。こういう思いで戦わないと勝てない、今後、後輩たちにこういう気持ちでいてほしいという表れだった」と説明した。

 コロナ禍で大会が延期とった1年間で自分の心・技・体と向き合ってきたという。その中で「どのエリアなら決まる確率が高いか」と自身のシュートについても突き詰めた。3ポイントを見せて相手の意識を外へ向けてからインサイドへ飛び込むなど、「40分かけてシュートを使ってストーリーを描くのが、1年を使った成果だと思っている」。かつては自分が活躍しなければ勝てないと自身にプレッシャーをかけ過ぎていたが、今の代表には22歳の鳥海連志(パラ神奈川SC)ら藤本の背中を見て成長した若手が大勢いる。「ポジティブなエゴを持った選手が集まった。毎日、色が変わるのが今の日本の強さ」。集大成となる東京パラリンピック。藤本が目指す金メダルのイメージは、チームに全体に広がりつつある。

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2021年8月27日のニュース