村上は「フッと力抜きパッと止まる」振り付けは緩急重視、背の低さカバーするため「伸びやかさも意識」

[ 2021年8月3日 05:30 ]

東京五輪第11日 体操女子種目別 ( 2021年8月2日    有明体操競技場 )

銅メダルを獲得した村上の振り付けを指導した山中陽子さん(G-Rocketsのホームページより)

 村上の床運動の振り付けを担ったのは、女性アクロバットダンスカンパニー「G―Rockets」で顧問を務める山中陽子さん(51)だった。「KinKi Kids」の堂本光一が主演のミュージカル「Endless SHOCK」の見せ場のフライングや、アイスショー「LUXE」の柚希礼音の振り付けなどを手掛けてきた。

 山中さんは85年世界選手権代表で日体大OG。同大の瀬尾京子監督から振り付けの依頼があったのは今年2月だった。振り付け前に村上にインタビューし、五輪シーズンに臨む気持ちを聞くと「悔しかった思いをぶつけて頑張りたい」という答えが返ってきた。

 重視したのは緩急だ。「体操選手って力を抜くことが苦手。筋力もあるから全部、一生懸命やりすぎてしまう。フッと力を抜いてパッと止まるみたいな動きを大事にした」と山中さん。村上は1メートル48と小柄なため「背が低いのがウイークポイントにならないよう、伸びやかに見せられるようにも意識した」と話した。

 村上の特長はダイナミックな動きだけでない。山中さんは耳の良さを長所に挙げる。「韓国アイドルをまねて踊るのが好きみたいだし、音にはめるのがとても上手」。勝負のプログラムを完遂し、表彰台にたどり着いた。

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2021年8月3日のニュース