屋比久パパ、粘った、獲った銅メダル 3位決定戦を逆転で制する 昨年誕生した第1子に「威厳」見せた

[ 2021年8月3日 19:40 ]

東京五輪第12日 レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級3位決定戦   屋比久翔平(Tフォール)ゲラエイ ( 2021年8月3日    幕張メッセ )

<東京五輪 レスリング 男子グレコローマンスタイル77キロ級3位決定戦>銅メダルを獲得し、コーチと抱き合って涙の屋比久翔平(撮影・北條 貴史)
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 男子グレコローマンスタイル77キロ級の屋比久翔平(26=ALSOK)が3位決定戦を制し、銅メダルに輝いた。沖縄出身のレスラーとしては、初めてとなる五輪出場で、見る者すべての胸を打つ戦いを演じた。。

 「1試合目で負けて、この悔しさを何とか晴らそうとやってきて、メダルを獲れて良かった。練習でやってきたことを出せた。沖縄で頑張っている高校生や中学生、ちびっこに夢を与えられたんじゃないかと思う」

 夢の舞台で躍動した。五輪は1989年世界選手権代表の父・保さんがケガの影響もあり立てなかった舞台。「親父が五輪に出られなくて、そのことを物心ついたときから色んな方に言われた。五輪を目指すきっかけは親父だった」と語っていた26歳にとって、様々な思いが交差する大舞台だ。さらに父の思いに加え、昨年4月に結婚し、8月には第一子が誕生。一家の大黒柱としての自覚も強くなった。

 16年リオデジャネイロ五輪予選では力が及ばず、世界との差を思い知った。あれから5年。「屈辱」と称したあの時の思いは、一時も忘れたことがない。東京という舞台で、これ以上ない雪辱を果たした。

 ◆屋比久 翔平(やびく・しょうへい)1995年(平7)1月4日生まれ、沖縄県名護市出身の26歳。沖縄・浦添工、日体大出、ALSOK。全日本選手権は5度優勝、17年から3年連続で世界選手権に出場。父・保さんは89年世界選手権代表。1メートル74。

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2021年8月3日のニュース