40歳レジェンド寺内健、決勝12位 日本飛び込み界初メダルならず

[ 2021年8月3日 16:20 ]

東京五輪第12日 男子板飛び込み決勝 ( 2021年8月3日    東京アクアティクスセンター )

男子板飛び込み決勝、寺内健の演技(ロイター)

 男子板飛び込みで08年北京五輪以来13年ぶりの決勝進出を果たした寺内健(40=ミキハウス)は359・70点で12人中12位だった。04年アテネ五輪以来17年ぶりの個人種目での入賞を逃したが、6度目の夏季五輪で円熟味あふれるパフォーマンスを披露した。

 馬術の杉谷泰造(45)に並ぶ日本人最多タイの6度目夏季五輪出場。「平成の次の元号で、まだ五輪を目指しているとは思っていなかった」と笑う。96年アトランタ五輪に15歳で初出場。00年シドニー五輪では高飛び込みで5位入賞を果たした。

 09年4月に一度現役を引退。1年半は会社員として水着の販売や企画を担当した。10年8月に復帰。背中を押したのは当時現役だった競泳平泳ぎ五輪2大会連続2冠の北島康介氏の「健ちゃん、また一緒にやろうよ」の言葉だった。

 昨年8月には新型コロナに感染。今年5月のW杯兼東京五輪最終予選ではパートナーの坂井の発熱により出場を取りやめた。このため公式戦出場は19年9月の日本選手権が最後となり、実戦から離れていたが、五輪の舞台で豊富な経験を生かし決勝進出という結果を残した。

 今月7日に41歳を迎えるレジェンド。国際大会では世界各国でコーチや審判を務める元戦友と再会することも楽しみのひとつだ。64年東京五輪には幼少期に指導を受けた馬淵かの子さん(83)が出場して7位入賞。恩師も躍動したTOYKOで、不惑のダイバーが“生き様”を見せた。

 ◇寺内 健(てらうち・けん)1980年(昭55)8月7日生まれ、兵庫県宝塚市出身の40歳。生後7カ月で水泳を始め、小学5年時に飛び込みに転向。此花学院高、甲子園大、甲子園大大学院を経て、ミキハウスに所属。08年北京五輪後に一時引退も、10年に復帰。16年リオデジャネイロなど5度の五輪に出場。1メートル70、68キロ。血液型A。

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