五輪開会式前夜までドタバタ…組織委“不祥事レガシー級”小林氏解任も結局演出予定通り

[ 2021年7月23日 05:30 ]

 開幕前日にまたもや不祥事とドタバタ劇だ。東京五輪・パラリンピック組織委員会は22日、開閉会式の演出を担当する小林賢太郎氏(48)が、過去にホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を題材にしたコントを発表していたことが発覚したとして、解任したと発表した。小林氏が1人で演出を手掛けた部分はないとして、23日の開会式は予定どおり実施する方向だが、新型コロナウイルスの感染拡大は収まらず、祝祭ムードも高まらないまま、無観客の新国立競技場で異例の開幕となる。

 午前11時開始予定だった組織委の開幕前日会見は30分遅延が発表され、さらにスタートが20分以上遅れた。会見開始と同時に小林氏の解任がリリース。橋本聖子会長の謝罪で始まった。

 「開会式が目前に迫る中、このような事態となり、多くの関係者、都民、国民の皆さまにご迷惑、ご心配をお掛けいたしましたことを深くおわび申し上げます」

 小林氏がお笑いユニット「ラーメンズ」時代にユダヤ人大虐殺を扱った喜劇が98年発売のビデオソフトに収録されていた。映像がSNSで拡散され、米ユダヤ系団体が非難声明を発表する事態へと発展。橋本会長が事実を知ったのは、この日早朝だった。開会式については作曲担当者の一人だった小山田圭吾が学生時代のいじめ問題を巡って19日に辞任したばかり。対応の遅れを批判された組織委は「外交上の問題もあり早急に対応しないといけない」(橋本会長)と解任を決めたが、またも人物調査不足を露呈し、武藤敏郎事務総長は「だいぶ前の行動がどうだったか、調査するのは実際問題として困難」と認めた。

 小林氏が責任者の演出をそのまま実施すれば、世界中の反発は必至。橋本会長は自身の「ご迷惑をお掛けしないためにも、パラリンピックが終わるまでやり通さなければ」と辞任の考えがないことを明かし、約1時間の会見後は「国際オリンピック委員会(IOC)と協議しているが、開会式はやらせていただきたい」と内容を見直す考えを示した。午後には菅義偉首相が解任を支持しながらも「予定通り行うべきと思う」と“助け舟”を出す一幕もあった。

 組織委はこの日夜になって見解を発表。演出内容をチェックした上で「さまざまな分野のクリエーターが検討を重ねて制作したもので、小林氏が1人で演出を手掛けた部分はなかった」とし、開会式を予定通り実施する準備を進めていると発表した。トラブル続きの東京五輪にふさわしい、ドタバタぶりでの開幕。醜聞まみれの開会式は果たして世界の理解を得られるのか。

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