服部道子氏 渋野、苦しい中で非常に良くなったショット 本来の躍動感が出てきた印象

[ 2021年6月28日 02:30 ]

米女子ゴルフツアー 全米女子プロ選手権第3日 ( 2021年6月26日    ジョージア州 アトランタ・アスレチック・クラブ=6740ヤード、パー72 )

全米女子プロ選手権第3日をプレーする渋野(AP)
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 【服部道子 メジャーの風】渋野選手にとっては、大変な一日だったと思います。ホールアウト後の涙にそれが表れていました。

 相棒のキャディーさんがPCR検査で陽性と判断され急きょ交代。彼女自身も直前まで出場できるかどうか分からなかった。前夜は眠れなかったでしょうし、動揺もあったはずです。その影響が4回も池に入れてしまった17番のプレーに出ました。あのホールはピンの位置が池越えのシビアなところだったので、普段だったら距離や風、クラブ選択などをキャディーさんと最終確認しながら打っていたと思います。でもこの日は初顔のハウスキャディーさんでした。全てを自分一人でやらなければいけないという感じになり、一つ一つの確認作業がスムーズにいかずミスが続いたのかもしれません。

 ただ、それ以外のプレーは良かった。特にショットはアドレスからテークバックにかけてのテンポが非常に良くなりました。少し前までは頭の中で考えながらクラブを上げているようなところもありましたが、彼女本来の躍動感が出てきた印象です。

 突然のハプニングは酷な出来事でしたが、タフな米ツアーではいろいろなことが起きます。今は苦しい時だと思います。でもこの経験を糧に前を向いて、一つ一つ乗り越えていってもらいたいですね。(東京五輪日本代表女子コーチ)

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2021年6月28日のニュース