稲見萌寧　五輪代表争いより「この試合に向けて上位に食い込めるように頑張っていきたい」

サントリーレディス・最終日の18番で、バーディーパットがわずかに外れ天を仰いだ稲見萌寧
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　女子ゴルフのニチレイ・レディース（賞金総額1億円、優勝賞金1800万円）は18日から3日間、千葉県千葉市の袖ケ浦CC新袖C（6550ヤード、パー72）で行われる。

　東京五輪女子日本代表争いで2番手につけている稲見萌寧（21＝都築電気）は前週の宮里藍サントリー・レディースで2位に敗れて悔し涙を流した。最終日を首位で迎えて優勝を逃したのはプロでは4戦目にして初の屈辱だった。

　今週のゴルフの状態を報道陣から尋ねられた稲見は「うーーーーーーん」と長く思案した後「先週の最後の方からあんまり良くはないかな。試合になって気合い入ってうまくまとまったらいいかなあって感じです」と続けた。スイング中の違和感が抜けず、表情はさえないが、今年は14戦5勝、2位が2度、3位が1度。多くの「不安」を口にしながら結果を残してきた。不安要素を力に変えるのが稲見のスタイルだとも言える。

　今大会も含めて残り2試合となった東京五輪女子日本代表争いについても「もちろん、出たい気持ちはありますけど、オリンピックのために今週、頑張る訳ではないので。今週は今週の試合だから頑張るという感じです」と話し「（東京五輪に）出られなかったらしょうがないという思いはあるので、そこまで別に…。そっちで自分を追い込む必要はないかな。そっちよりも日本の賞金ランキングとか、この試合に向けて上位に食い込めるように頑張っていきたいなっていうふうにしか、考えてないです」とこれまで通り持論を展開した。

　＜東京五輪女子日本代表争いの行方＞
　東京五輪の女子日本代表争いも今大会を含めて残り2試合。次週のアース・モンダミンカップ終了後に発表される世界ランキングの上位2人が五輪切符を手にする。
　世界ランキング10位・畑岡奈紗（22＝アビームコンサルティング）は当確。残る1枠を同24位・稲見萌寧（21＝都築電気）、同28位・古江彩佳（21＝富士通）、同31位・渋野日向子（22＝サントリー）の3人で争う。
　ニチレイ・レディースで稲見が優勝すれば、古江は2位以上に入らなければ、次週のアース・モンダミンカップを勝っても逆転東京五輪切符の可能性は消滅する。
　逆に古江がニチレイ・レディースで優勝した場合、稲見が3位以下であれば、次週発表の2人の世界ランキングは逆転するが、稲見の東京五輪切符の可能性が消滅することはない。
　東京五輪代表争い4番手で米ツアー転戦中の渋野は代表決定まで残すところ、次週の全米女子プロ選手権1試合のみだが、海外メジャーのこの試合は世界ランキングに付与されるポイントが日本の試合の約5倍。仮に東京五輪代表争い2番手の稲見が今週のニチレイ・レディース、次週のアース・モンダミンカップを連勝しても渋野が全米女子プロ選手権で単独2位以上に入れば、渋野が大逆転で東京五輪切符を手にすることになる。