稲見 4差独走首位、60ホール連続ボギーなしの防御力 初の4日間ノーボギーVだ

[ 2021年6月13日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 宮里藍サントリー・レディース第3日 ( 2021年6月12日    兵庫 六甲国際GC=6517ヤード、パー72 )

18番、バーディーパットを放つ稲見(撮影・井垣 忠夫)
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 首位スタートの稲見萌寧(21=都築電気)がこの日も66とスコアを伸ばし、通算16アンダーで首位を堅持した。3日連続ボギーなしという全く隙のないゴルフで、西村優菜(20=スターツ)ら2位とは4打差。20~21年シーズンのツアー7勝目(今年6勝目)に王手をかけた。稲見と東京五輪代表の座を争う古江彩佳(21=富士通)も67の好スコアをマークしたが、首位とは6打差の通算10アンダー、8位。稲見の背中は遠くなった。

 稲見は西村の公式記者会見に乱入すると、右手を挙げた。

 「小さいのになんで最強なんですか?ホントは(身長が)1メートル50ないですよね?」

 稲見の不意打ちともいえる質問に「あります」と明るくきっぱり答えた西村は「どうしてそんなに優勝できるんですか」と切り返したが、それに対する答えはないまま会見は稲見の順番になった。

 今年5月のワールド・サロンパス・カップ。稲見がまだ達成していないメジャー初優勝を果たした西村でさえ「なぜ?」と問いたくなる稲見の強さが際立った。3番パー3で実測161ヤードの第1打を5Iでピン奥1メートルに運んでバーディー。国内屈指のショット力を武器にバーディーを量産する攻撃力はもちろんだが、今の稲見はボギーを打たない防御力もハイレベルだ。第1打を左の木に当てた7番パー4では210ヤードも残った第2打を5Wでピン左手前7メートルに乗せてバーディー逃しのパー。この日唯一のピンチも楽々と切り抜けた。

 これでリゾートトラスト・レディース最終日の13番から60ホール連続ボギーなし。最終日にはホールバイホールの記録が残っている90年以降、初となる4日間72ホールでのボギーなし優勝が懸かる。

 さらにこのまま逃げ切れば、小祝さくらを逆転して初めて賞金ランキング首位へ。東京五輪代表争いでも大きなアドバンテージを得るが「どれも気にしてないです。明日がこの世の全てでも今年の全てでもないので」と記録にも名誉にも無頓着だ。関心があるのはゴルフ人生最大の目標である30勝の永久シードだけ。最終日も先の先を見据えて我が道をひたすら突き進む。

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