NBA今季のMVPはナゲッツのヨキッチ ドラフト2巡目指名選手としては初の受賞

[ 2021年6月9日 09:30 ]

NBA今季のMVPに選出されたナゲッツのヨキッチ(AP)
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 NBA今季のMVPにナゲッツのセンターでセルビア出身のニコラ・ヨキッチ(26=211センチ、129キロ)が選出された。最終候補に入った中から76ersのセンター、ジョエル・エンビード(27)、ウォリアーズのガード、ステフィン・カリー(33)を退けての初受賞。ファン投票分を含めた計101人の投票では、91人から1位票を集めての“圧勝”となった。

 ヨキッチは6季目を迎えた今季、全72試合に出場して(1試合平均34・6分)どちらも自己最多の26・4得点(リーグ12位)と8・3アシスト(同6位=センターとしては歴代2位)、さらに自己最多に並ぶ10・8リバウンド(同9位)をマークし、シュートの成功率はフィールドゴールが56・6%(同14位)、3点シュートが38・8%(同75位)、フリースローが86・8%(同26位)とセンターとしては好成績を残していた。

 個人成績の2部門に2ケタの数字を残すダブルダブルは今季リーグ最多の60回。3部門のトリプルダブルは16回達成(リーグ2位)していた。またAP通信によれば、プレーオフを含めてここ2シーズンでは計5766分出場しているが、これはリーグ最長。あらゆる面でNBAを代表するセンターとしての地位を築き上げていた。

 米国籍以外の選手の受賞は1994年のアキーム・オラジュワン(ロケッツ=ナイジェリア)、2005年と06年のスティーブ・ナッシュ(サンズ=カナダ)、2007年のダーク・ノビツキー(マーベリクス=ドイツ)、2019年と20年のヤニス・アデトクンボ(バックス=ギリシャ)に次いで史上5人目。ヨキッチは2014年のドラフトの2巡目指名(全体41番目)だったが、これはNBAの対抗組織だったABAのドラフト(1974年)の3巡目指名(全体22番目)だったモーゼス・マローン(1979、82、83年=ロケッツと76ersでMVP)や、ナッシュとアデトクンボ(どちらも全体15番目指名)のケースを超える最も下位指名だった選手の受賞で、1947年に始まったNBAドラフトの2巡目指名選手としては初の選出となった。

 ナゲッツはジャマール・マーリー(24)とウィル・バートン(30)の主力を故障で欠きながらも47勝25敗の西地区全体3位でプレーオフに進出。現在地区準決勝で同2位のサンズと対戦(サンズの1勝)している。

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