【羽生結弦、語る 公式練習編(2)】震災から10年「この時期のこの子たちを通し…心が動くきっかけに」

[ 2021年3月23日 09:10 ]

<世界フィギュア公式練習>サブリンクで練習する羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケート世界選手権(スウェーデン・ストックホルム)の開幕を24日に控え、男子で4年ぶり3度目の金メダルを狙う羽生結弦(ANA)が、22日のサブリンクでの公式練習後、オンラインで取材に応じた。一問一答は以下の通り。

 ―ネーサン・チェンについては。
 「率直に彼に対して、凄いその…。新型コロナウイルスに対しての対策だとか考え方が凄いものがあるな、とか。しっかりしているな、と尊敬みたいなものがあって。もちろん彼みたいに僕自身も気をつけながら。本来の試合とはちょっと違うような形で今回試合をやっているので。とにかく自分の演技ももちろんなんですけど。注意するところはしっかり注意しながら、最終的に良い演技できればいいなという感じでは思っています」

 ―対決という意味では今は意識はない
 「そうですね。まあ結果出てから考えればいいかなという感じと。あとは今回は結果、結果という考えがあまりなくて。とにかく無事に、何の不安もなく日本にしっかり帰って。しっかり健康な状態でこの試合を終えられたらいいなっていう風に思っています」

 ―世界中がコロナ禍の状態。
 「うーん。とにかく今は自分ができることが、やっぱり。うーんと。今回滑るショートだったり。まあ進めればフリーだったり…フフフ(笑い)。あったらエキシビだったりすると思うので。フフフ。とりあえず、3つのプログラムをしっかり滑りたいなと思いますし。その3つのプログラムから何か僕なりのこの世の中に対してメッセージのあるものにもできたらなとは思いますけど。それより、自分がしっかり納得できる演技をするのが大前提だと思うので。しっかり今の自分の体と会話しながら整えながら。最終的には、そこまでたどり着いてこそ皆さんに何か伝わる演技だと思うので。そこまでしっかり今やるべきことたちをやっていきたいなという思いでいます」

 ―震災から10年。先日地震もあった。
 「まあ、そうですね。いろいろ思うところはありますし。僕に何ができるんだろうという考えももちろんあるんですけど。でも…そうですね、震災の時に出したコメントが全てかなと僕の中では思っていて。僕自身もいろいろアクセル挑戦したりとか。いろいろ苦しい時もいろいろありましたし。大変だった時期とかもいろいろあったんですけど。それは僕はスケートのことでいろいろ大変だったなとか思うことがあるんですけど。復興に関しては、やっぱり何だろう…。その人の人生とか命がそこにあるので。やっぱ無理やりでもやらなきゃいけないことだったりとか、闘わなきゃいけないことだったりとか。いろいろあるだろうなということを考えてはいて。まあ、気持ちとしてはソチの記者会見の時に言ったこととあまり変わらないかもしれないんですけど。僕はスケートをしているだけで、直接、皆さんに何かしているわけではないので、そこは変わらないなとは思うんですけど。ただ、この間の全日本みたいに、または、全日本後に世界選手権に出るなら、と言った時みたいに。このプログラムを通して、この子たちを通して、なにか…。10年だからこそ、とかでなくて。この時期のこの子たちを通して、何かのメッセージだったり、何かの心が動くきっかけになっていればいいなとは思います」

 ―演技構成に関して全日本からの変更点は。
 「とりあえず予定としては変更はないです。はい。ありがとうございました」

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