渋野「ビックリ」のち「安心」陽性者出て練習R中止も4日から21年初戦

[ 2021年3月4日 05:30 ]

練習ラウンドが中止となり防護服を着た関係者によってコース内の消毒が行われる(大会提供)
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 国内女子ゴルフツアーの今年初戦ダイキン・オーキッド・レディース(沖縄・琉球GC)は、大会関係者が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性反応を示したため、3日の公式練習が急きょ中止となった。その後、保健所から選手、関係者に濃厚接触者はなしと判断され、予定通り4日から4日間、観客を入れて実施することが決まった。渋野日向子(22=サントリー)はコース外での調整を強いられたが、大会開催に安堵(あんど)した。

 主催者によると、PCR検査で陽性判定を受けた大会関係者は2人。1人は大会の業務に携わる前に判明し、会場に入っておらず選手や他の関係者との濃厚接触もなかった。

 もう1人は2月27日に受検。翌28日に要再検査との判定を受け、今月2日に陽性が確認された。検査結果が確定しないまま2月27日と今月2日の2日間、会場設営に従事した。

 大会事務局は2日夜に事実を把握。3日の公式練習を中止し、消毒作業を行うためコースへの出入りを禁止した。選手には午前5時にメールで通知した。

 その後、保健所から「選手、大会関係者に濃厚接触者はいない」との判定を受け、予定通り1日1000人を上限に観客を入れて開催することを決めた。

 日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長(58)は「(公式練習中止で)完全な形ではないが、明日(4日)から予定通り開催できる。ありがたく思っている」と話した。

 選手たちは各自が練習場などでの最終調整を強いられた。渋野もコース外で練習し大会を通じてコメントを発表。「朝起きてビックリしましたが、会場の消毒をしてくださり、無事に開催できるということで安心しました」と心境を明かした。

 自身が4位に入った昨年12月の全米女子オープンでは、開幕直前に陽性判定を受けて欠場を余儀なくされた選手がいた。渋野は「アメリカの試合では経験がありましたが、日本では初めてでしたので、私自身も今まで以上に気をつけなくてはいけないなと思いました」と気を引き締めた。

 この日公式YouTubeチャンネルに投稿した動画では「パー5でのバーディー率を上げるため、100ヤード以内の再現性を高めるため」ウエッジを2本から4本に増やして臨むことを明かした。

 国内ツアーでは19年最終戦以来1年3カ月ぶりの有観客開催。渋野は「ギャラリーの方々の前でプレーするのは本当に久しぶりなので、楽しみな半面少し緊張しますが、全力で戦っている姿を見てもらえるとうれしいです」とティーオフを心待ちにしていた。

 ▽20年の国内女子ツアーとコロナ 当初37試合が予定されていた20年シーズンは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で計23試合が中止になった。6月に開幕して開催された14試合は全て無観客で行われた。開催された大会では選手および関係者へのPCR検査が実施され、再検査や判定不能の事例はあったが、いずれも大会への影響はなかった。ツアー関係者によると、女子ツアーでの陽性判定は今回が初めて。

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