【服部道子の目】渋野 コロナ禍での実戦不足が影響も、新たな気持ちで前を向いて

[ 2020年8月22日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー AIG全英女子オープン第2日 ( 2020年8月21日    英国トルーン ロイヤルトルーンGC=6649ヤード、パー71 )

第2日、傘を差してコースを歩く渋野(R&A提供)
Photo By ゲッティ=共同

 練習ラウンドまでの穏やかな天候から一転、初日は瞬間最大18・2メートルの強風が吹きました。2日目も同じような風の中でのラウンド。リンクスの風に慣れていない日本勢は戸惑ったと思います。その中で渋野選手は、初日は所々で縦の距離感が合っていないシーンも見受けられましたが、後半はしっかり振り切っていた。2日目もドライバーショットは良くなっていました。ただ、アイアンが狙ったところに打てていなかった。

 スイングは予選落ちした前週と比べ、随分良くなっていました。縦の距離が合わないというようなスイングではありませんでした。ミスはクラブとのマッチングが影響したのかなという気がします。彼女はオフにクラブのスペックを変えたそうです。本来は1Wもアイアンも全て同じように振りたいのですが、クラブを替えると1Wはいいけど、アイアンは少し硬く感じるとか、キック(しなり)が速くなった気がするということもあります。そうした微妙な違いは実戦でアジャストさせていくのですが、コロナ禍で試合間隔が空いて、残念ながらその時間が取れなかった。でも、それは試合を重ねていけばどんどん良くなっていきます。今週はディフェンディングでプレッシャーもあったと思いますが、これで少し肩の荷を下ろすことができたのではないでしょうか。彼女ならまた新たな気持ちで前を向いてくれると期待しています。(東京五輪日本代表コーチ、WOWOW解説者)

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