【服部道子の目】重い球質と引き出しの多さ 上田桃子の最終日が楽しみ

[ 2020年8月23日 00:22 ]

米女子ゴルフツアー AIG全英女子オープン第3日 ( 2020年8月22日    英国トルーン ロイヤルトルーンGC=6649ヤード、パー71 )

第3ラウンド、15番でティーショットを放つ上田桃子(R&A提供)
Photo By ゲッティ=共同

 日本勢最年長の上田選手が予選を通過し、3日目もスコアを伸ばしました。ショット、特にアイアンの縦の距離感が良かった。彼女はオンプレーン(アドレス時のシャフトのラインにダウンスイングの軌道が戻る)に振るタイプで、スイングを加速させながらその途中でボールを打っていく。インパクトの時だけ力を入れて打つタイプは余分なスピンがかかり、風に流されやすい球になる。でも上田選手のショットは出球の初速と終速の差が少なく、風に強い重い球質。風を潜り抜けていくので縦の距離感も合いやすい。米ツアーで5年間戦って、いろいろなコースを経験してアプローチの引き出しも多い。日に日にショットの精度も増していますし、パットもかみ合ってきました。最終日が楽しみです。

 初めて全英で予選通過した畑岡選手は、3日目は伸ばせませんでした。彼女はインパクトのときに少しジャンプするのが特徴です。2日目は横風に負けないようにと力が入った分、ジャンプのタイミングが速くなり、跳んでいる時間も長くなった。そのためボールに力を伝えられず、フォローで飛びすぎたり、アゲンストではショートしたりしていた。特にグリーンを狙うショットにその影響が出ていました。3日目もバーディーとボギーの出入りは多かったですが、最後を連続バーディーで締めくくれたのは成長の証だと思います。(東京五輪日本代表女子コーチ、WOWOW解説者)

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