“南アを熟知する男”姫野がついに出陣!「楽しみ。自分自身に期待している」4強へけん引

[ 2019年10月18日 05:30 ]

ラグビーW杯2019 準々決勝   日本―南アフリカ ( 2019年10月20日    味スタ )

ストレッチで徳永(左)を締め上げる姫野(撮影・吉田 剛)
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 日本代表は17日、東京都内で練習を行い、No・8姫野和樹(25=トヨタ自動車)が打倒・南アフリカを誓った。所属のトヨタ自動車では、07年W杯で南アを2度目の優勝に導いたジェイク・ホワイト監督(55)の指導を受ける。名将から学んだ“ボクスの流儀”を知る男が、4年前に続く撃破の立役者になる。一方、南アフリカ代表は、登録メンバー23人を発表。日本は18日に発表する。

 自身初対戦に燃えている。8月の網走合宿で左足首を痛めた姫野は、9月6日の南ア戦はメンバー外。「南アは世界一、二のチーム。経験として(9月は)出たかった」と悔やんだが、W杯本番でその機会が巡ってきた。1次リーグは4試合連続先発フル出場。準々決勝も先発が決定的で、「楽しみ。南アのフィジカルに対して、どれだけ前に出られるか。自分自身に期待している」と鼻息は荒い。

 対戦経験がなくても、相手がやりたいラグビーは熟知している。南アフリカは強いフィジカルが生きる密集戦、体格が生きるセットプレーが得意。実際1次リーグでは全チーム最多の27トライを挙げ、ほぼ半数の13個がラインアウトを起点としている。姫野も「南アがやってくることと、ジェイクがやりたいことは凄く似ていると感じる。理解できていることはいいこと」とほくそ笑んだ。

 もちろん理解できているだけでは不十分。チームとして得たW杯前哨戦での反省を、いかに生かすかが勝敗の鍵を握る。姫野自身の役割は力強いボールキャリーやディフェンス時のジャッカル。「ボールキャリーなら低く入るとか、細かなディテールがかなり重要になる。一つ一つが勝敗に関わる」と意識を高めてプレーに生かす。

 世界のラグビー界の階層であるティア1と2の壁を壊したか?と問われ「はい!自信を持って言える」と胸を張った姫野。「ベスト8の目標を達成したが、そこからがまた大事」。まずは4年前の番狂わせを再現し、ベスト4に名乗りを上げる。 (阿部 令)

 【9月6日の日本―南アフリカ戦VTR】姫野不在の日本は南アフリカの堅守に苦しみ完敗。敵陣深くまで攻め込む場面もあったが決め手を欠き、ボールを奪われた。トライは、相手のミスからWTB松島が奪った1つだけだった。3トライを許して折り返した後半は踏ん張っていたが終盤に突き放された。南アフリカはキックをうまく使った手堅い試合運びが光り、主導権を握った。

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