稲垣、サモア戦で刻む「背番号1」の代表初トライ!「NIIGATA魂」胸に“空白地”埋める!

[ 2019年10月3日 05:30 ]

ラグビーW杯1次リーグA組第3戦   日本ーサモア ( 2019年10月5日 )

サモア戦への意気込みを語る稲垣(撮影・吉田 剛)
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 日本代表は2日、1次リーグA組第3戦のサモア戦(5日、豊田ス)に向け、東京都内で軽めの調整を行った。史上初の準々決勝進出のためには、4トライ以上に与えられるボーナスポイント(BP)付きの勝利が最重要課題。日本代表のW杯史上、唯一トライがない「背番号1」が濃厚なプロップ稲垣啓太(29=パナソニック)が、初トライを奪って8強入りに王手をかける。両国は3日、試合登録メンバー23人を発表する。 日程&結果  1次リーグ順位表

 感涙したアイルランド戦勝利は過去のこと。金星の反響を問われた稲垣は「いや、泣いたことないです」とお決まりの反論で第一声。続いて「まだ何も成し遂げていない。目標達成へ準備する」と余韻とは距離を置いて、サモア戦に集中する構えを見せた。

 1次リーグの最後に難敵スコットランド戦を残す中、サモア戦は勝利に加えてBPも稼ぐことが8強への近道となる。ポジション柄、トライには縁遠い左プロップの稲垣は代表通算0トライ。トップリーグでも6シーズンで通算2トライだ。一方でアイルランド戦を前にした9月27日には「取りたくないわけではない」と語っており、隙あらば、の気持ちは常に持っている。

 実は今大会を含む9度のW杯で、日本代表の「1番」がトライを取ったことは一度もない。2~15番は少なくとも1トライ以上が記録されており、リザーブを除く唯一の“空白地”が1番だ。ポジションごとに役割が細分化されている現代表の戦術では自らトライを取るチャンスは少ないが、フィジカルの強さと、FW第3列並みの運動量を誇る稲垣なら、その記録を塗り替える可能性は十分ある。

 もちろん、たとえノートライであろうと勝利が先決。チームとしてトライ量産態勢に入るためにも、序盤にサモアの心をへし折ることが優先だ。スクラムの要で、ディフェンスリーダーの肩書も持つ稲垣は「体重を生かしたスクラムを組ませないことが鍵。(ディフェンスは)ペナルティーをしないことが大事」と気を引き締めた。

 スパイクには「NIIGATA」の刻印を入れている。W杯前には300万円を寄付し、母校・新潟工のグラウンド天然芝化に寄与した。地元への恩返しも今大会のテーマで、「新潟代表として頑張っていると分かっていただければ」。「1番」初トライで「INAGAKI」と「NIIGATA」の名を世界に発信する。

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