“しぶこ節”が世界のメディアを魅了 深夜に時計を止めたシンデレラ?

[ 2019年8月5日 12:04 ]

「スマイリング・シンデレラ」として海外のメディアの注目を集めた渋野日向子(AP)
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 「スマイリング・シンデレラ」と形容された渋野日向子(20=RSK山陽放送)のAIG全英女子オープン優勝は海外のメディアにも大きなインパクトを与えた。

 最終18番でバーディーパットを決めて優勝を決めると、放送していた現地のアナウンサーは「時計はシンデレラのために深夜には決して動かなかった」と表現。馬車がカボチャに戻り、ドレスが元の衣装に戻るといった魔法がとけることなく、4日間にわたってシンデレラであり続けた新たな“王女”の誕生を、午前零時を過ぎると時を刻むのを止めたかのような時計にたとえていた。

 実況アナが「時計が動く」という意味で使った動詞はゴルフでも使われる「STROKE(ストローク)」。最後まで渋野の活躍はメディア側の興味と関心を集め続けた。

 英ガーディアン紙は「模範的なゴルフで、今季最も愛される場面のひとつを作り上げた」と海外ツアー初挑戦でメジャー制覇を達成した“日本のシンデレラ”の劇的な優勝を称賛。米AP通信が優勝を伝える記事で最初に使った渋野のコメントは「18番でパットを決めたらどういうガッツポーズをしようかと思っていました」という、メジャーの優勝者としてはありえない?偉業達成前の楽観的でポジティブな心境を語ったものだった。

 スポーツ・イラストレイテッド誌のダニエル・ラパポート記者も「まだ吐きそうな気分」「優勝したら泣くと思ったのに涙が出てこなかった」といった“しぶこ節”を紹介。そのユニークな経歴と4日間絶えることのなかった愛くるしい笑顔は、日本語でも英語でも海外のメディアを引きつけていた。

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