「砲丸軽く扱えるように」巨体さらに巨大化 1メートル93、127キロの武田が男子砲丸投げ初V

[ 2019年7月1日 05:45 ]

陸上日本選手権最終日   男子砲丸投げ ( 2019年6月30日    福岡・博多の森陸上競技場 )

<陸上日本選手権>男子砲丸投げ、優勝の武田(撮影・会津 智海)
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 とにかくデカい。1メートル93、127キロ。ラグビーのフォワードと見間違えるような巨体で、ボウリングの16ポンド(7・26キロ)と同じ重さの砲丸を、豪快に投げた。

 3投目に17メートル58をマーク。武田歴次(24=日大桜門陸友会)が初優勝を果たした。

 「体調が非常に良かったので、雨が降らなければ、18メートルに乗ったかなという状態だった」

 右肘疲労骨折の手術明けだった昨年を思えば、体の状態は格段に良かった。不安なく投げられるなら、勝て自信があった。なんせ、昨年から6キロ増量。「砲丸を軽く扱えるように」と、121キロの巨体をさらに巨大にした。

 食べて肥やしにしたのではない。ベンチプレスとスクワット。ともに昨年に比べて10キロ重く持ち上げられるようになった。ベンチは「たいしたことはないです」と謙遜するのものの、150キロを上げる。筋肉を付けたことが初の日本一に結びついた。

 「今は調子がいい。練習では18メートルを超える。18メートル50を超えたい。東京五輪に少しでも近付きたい」

 今秋の世界選手権の参加標準記録が20メートル70。日本記録が18メートル85にとどまることから、世界との開きがある種目であることは明白だ。だからといって諦めていては、進歩はない。武田は成長の階段を上がり始めたばかり。期待や夢を背負っても、ビクともしないたくましい体で、世界との距離を縮めていく。

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2019年7月1日のニュース